2013 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病患者における軽度低血糖症がその後の認知機能に及ぼす影響
Project/Area Number |
25862144
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
園田 奈央 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00640153)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 糖尿病患者 / 低血糖 / 低血糖自覚症状 / 認知機能 / MMSE |
Research Abstract |
本研究は外来通院中の糖尿病患者の低血糖自覚症状の有無・低血糖頻度・重症度が認知機能低下に与える影響を明らかにすることを目的としている。 平成25年度の実施計画に基づき、倫理委員会の申請を得た後、滋賀医科大学医学部附属病院糖尿病内分泌内科外来での調査を開始した。これまでに、選択基準に該当する糖尿病患者508名に調査説明を実施し、485名の同意を得た。 同意が得られた対象者には低血糖手帳を用いた3か月間の低血糖レコーディングを実施し、低血糖自覚症状があった場合に低血糖手帳にシールを貼ってもらうことで低血糖自覚症状の有無を調査した。認知機能はMini-Mental State Examination(MMSE)を実施して評価した。また自記式質問票を用いて過去3か月間の低血糖自覚の有無・その頻度・低血糖自覚症状・低血糖自覚症状出現時の対処方法・糖尿病歴などを調査した。さらに診療録の閲覧を行い、血液検査データや既往歴についての情報収集を行った。 対象者の平均年齢±標準偏差は66.4±11.8歳、男性303名(62.5%)であった。低血糖レコーディングを実施できた者は412名(84.9%)であった。そのうち低血糖自覚症状があった者は80名(19.0%)であり、低血糖症状出現頻度の平均回数±標準偏差は、1.2±0.6回であった。MMSEを実施できた者は471名(97.1%)であり、平均得点±標準偏差は、28.1±2.1点であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は当初の計画通り対象者の選定、同意の取得、低血糖手帳による3か月間の低血糖レコーディング、MMSE調査、自記式質問票調査を行った。加えて診療録の閲覧による検査データなどの情報収集を実施しており、順次データベース化の作業中である。 また、調査結果より滋賀医科大学医学部附属病院外来通院中の糖尿病患者の低血糖の実態をまとめ、報告した。 予定人数よりもやや少ないものの順調に調査を進めることができており、(2)とした。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究計画に沿った調査の継続および診療録閲覧による検査データ等の情報収集を行い、データベースを構築する。 加えて、研究課題である外来通院中の糖尿病患者の低血糖自覚症状の有無・低血糖頻度・重症度と認知機能低下との関連について検討し、成果発表を行う。
|
Research Products
(2 results)