2014 Fiscal Year Research-status Report
手足症候群予防におけるセルフケア促進のための看護プログラム作成に関する研究
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25862156
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Research Institution | Iida Women's Junior College |
Principal Investigator |
山下 梓 飯田女子短期大学, その他部局等, 講師 (00457904)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 手足症候群 / 化学療法 / 副作用 / セルフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度から、外来化学療法室で抗がん剤治療を受け、手足症候群の症状を発症している患者の実態を調査することを目的に調査を実施している。関東甲信越地方の外来化学療法室を備える総合病院にて化学療法を受けており、研究の同意が得られ、質問に対して口頭で答えることが可能で、かつアンケートに自ら記入できる20歳以上の患者を研究対象とした。研究方法は、半構造化インタビュー、Skindex29の尺度を用いた測定調査、皮膚の状態観察、診療録からの調査である。半構造化インタビューでは、手足症候群の症状や発症部位・程度、手足症候群の症状に関連して不自由に感じていることや困っていることなどの日常生活における影響やセルフケアの実施状況について質問を行った。平成26年度は、平成25年度に引き続き研究実施施設と研究対象者をさらに増やして調査を行った。 現在までに手足症候群を発症している9名の患者を対象に調査を行った。手足症候群のグレード1の患者は症状も軽く生活への不自由さはなかったが、グレード2以上では着衣のボタンをかけることなど細かい動作に不自由さを感じている患者が多かった。また、多くの患者が発症前はセルフケアが実施できておらず、セルフケアの必要性を感じていなかった。発症後に保湿剤などのクリームを意識的に塗布するなどのセルフケアを実施している患者が多く、家のところどころにクリームを置いておくなどの工夫をしていることが明らかになった。事前に手足症候群のことを聞いていなかった患者もおり、医療者の説明を徹底して事前の副作用への理解や予防的セルフケアの実施促進に対する援助が必要だと考える。現在、Skindex尺度との関連も含めて分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年は、昨年度に引き続き手足症候群を発症している患者の実態調査(第1段階)を継続しており、現在分析中である。新たな研究施設を加えたことや手足症候群の発症患者が研究対象施設で少なかったことから研究調査に遅れが生じた。現在、調査から得られた内容をもとに、セルフケアの促進のための看護プログラムのツールとして、「指導用パンフレット」や「セルフケア日記」等を作成段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、現在進めている調査結果から、「指導用パンフレット」や「セルフケア日記」等のツールを含む看護プログラムを作成し、手足症候群予防のセルフケア促進における看護プログラムの実施・評価(第2段階)をする。プログラムの効果を検討することによって、手足症候群における看護を明示する。
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Causes of Carryover |
第1段階の調査に遅れが出ていることから、予定の計画に遅れが出ている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は、主として次の目的のために研究費を使用する。(1)指導用パンフレットやセルフケア日記などの印刷 (2)データ分析のための統計ソフト (3)研究に関連した研究受講のための研修参加に関する費用や研究成果発表のための旅費・参加費用 (4)調査に参加する対象者への謝礼 (5)データ入力のための賃金など
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