2014 Fiscal Year Research-status Report
自宅でできる超簡単な運動療法とその有効性及び効果測定指標の研究
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25862171
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
中山 奈津紀 中部大学, 生命健康科学部, 助教 (30454375)
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Project Period (FY) |
2014-02-01 – 2016-03-31
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Keywords | 日常生活活動 / 循環器リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
循環器疾患患者のリハビリテーションとして、日常生活の中で「何時でも何処でも」容易に出来る軽微な運動、つまり「握力運動」が、在宅療養における運動療法として効果があることを実証することを目的とする。そのため、以下の項目を実施する。①「ハンドグリップ」(写真)を用いた握力向上運動が、運動療法として効果があることを示すエビデンスを取得する。②その運動療法の効果を、在宅で測定できる指標で明らかにする。③自律神経活動指標などを用いた在宅運動療法支援に貢献できる基礎的研究データを提供する。 対象は、在宅において生活している、高血圧症などを含む循環器疾患患者100名とする。研究開始時、6か月後、12か月後に、握力を維持向上させるための運動器具、活動量計や家庭血圧計を1か月間貸与し追跡調査する。貸与する際に医療機関において、握力検査、健康関連QOL調査用紙を実施する。運動負荷試験、ホルター心電図検査、生化学血液検査は診療上行われたデータを利用する。①握力運動で運動療法と同様な効果が得られることを家庭血圧の変化、運動負荷試験と健康関連QOLの指標で明らかにする。②LF/HFやHFの自律神経活動指標とQT/RR slopeが運動負荷試験と健康関連QOLに相関するのかを明らかにし、運動療法の効果が測定できることを明らかにする。 現在1施設にてデータ収集を継続している。現在登録患者数37名である。2名が研究継続困難を訴え脱落したが、他35名は1か月に1回の継続外来にも通院し、ハンドグリップ運動に限らず、運動を取り入れた日常生活の継続に意欲的に取り組んでいただいている。今後、さらに1施設での実施を検討している。 1年間で得られたデータ解析を実施し、英文論文作成中である。今年度の学会発表予定は6件であるが、4件はすでに抄録を登録している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究参加者の獲得には労力を要する中、参加者が継続していただけるため、データの質的確保ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はさらなる研究施設拡大により、より多くの参加者を獲得できるように努力していく。
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Causes of Carryover |
学会開催が例年3月だったが、4月に開催されたため旅費の一部を繰り越す。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実施施設増加に合わせて必要物品をそろえるために用いるとともに、学会参加の旅費として用いる。
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