2013 Fiscal Year Research-status Report
造血幹細胞移植患者の無菌室での身体活動パターンの解明と自主運動プログラムの開発
Project/Area Number |
25862173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
森下 慎一郎 兵庫医科大学, 医学部, 研究生(研究員) (60635077)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 身体活動量 / 無菌室 / 運動療法 |
Research Abstract |
本研究目的は造血幹細胞移植患者の無菌室在室中の身体活動の低下パターンを解明し、身体活動量を指標とした無菌室内での自主運動プログラムを作成することである。同種造血幹細胞移植患者32名に対し、身体活動量(身体活動量計Active style Pro)、握力、膝伸展筋力(ハンドヘルドダイナモメーター)、バランス能力(Functional reach test,バーグバランススケール)を移植前と移植直後(無菌室内において)に評価した。更に、上記の項目に加え、移植後、無菌室退出後において17名の患者に対し、6分間歩行テスト、ADL(Karnofsky Performance Scale)、健康関連QOL(Short-Form36)、うつ・不安感(HADS)、倦怠感(Piper fatigue scale日本語版)を評価した。移植直後において身体活動量は低下しており、握力や膝伸展筋力も低下している患者が多かった。さらに移植後、無菌室退出後においては握力や膝伸展筋力低下のみでなく持久力や健康関連QOLの項目が低下し、倦怠感が増大している患者が多かった。次年度は身体活動量の詳細な解析を行い、身体活動量と身体機能低下、ADL低下、QOL低下、うつ、倦怠感との関連性を解明する。また、無菌室内と一般病室での身体活動量の比較を行い、造血幹細胞移植患者に推奨される身体活動量や運動療法プログラムを作成する。これらの報告を平成27年3月の造血幹細胞移植学会で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむねデータ収集は順調に進んでいる。また並行して、造血幹細胞移植患者において、半合致ドナーによる移植患者とその他のドナーによる移植患者での身体機能やQOLの違いも検討しており、予定通りの進捗状況と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在予定通り研究は進んでいる。次年度はさらなる症例集積を図り、結果をまとめ報告していく予定である。また、来年度内に運動プログラムを完成させ、実際の運動プログラムを活用し、現実性、妥当性も含め効果があるか否かを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品購入や解析ソフト購入が遅れたため次年度使用額が生じた。しかし、研究遂行上は特に影響しない。 造血幹細胞移植患者に対する運動療法プログラムを作成するために関連する解析ソフト及び関連図書、備品、消耗品、また得られたデータを公表するための学会旅費、論文投稿費が必要になる。
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Research Products
(5 results)