2014 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞移植患者の無菌室での身体活動パターンの解明と自主運動プログラムの開発
Project/Area Number |
25862173
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
森下 慎一郎 兵庫医科大学, 医学部, 研究生(研究員) (60635077)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 造血幹細胞移植患者 / 身体活動量 / 無菌室 / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
造血幹細胞移植患者に対し、移植前(前処置前)と移植時に身体活動量計を用いて日中の歩数や活動量を評価し、移植時にどの程度の歩数や活動量が減少しているのかを調査した。2013年5月~2015年3月までの間、兵庫医科大学病院にて同種造血幹細胞移植を受けた69患者(男:42名、女:27名)を対象とした。患者には身体活動量計Active style Pro(オムロン社製)を毎日装着してもらい、1日当たりの歩数や活動量を算出した。活動量は1-2Mets(Metabolic equivalents)の活動、2-3Metsの活動そして3Mets以上の活動の3つに区分し、それぞれの1日当たりの活動時間を求めた。歩数や活動量を移植前と移植時で比較した。69患者中、50患者が身体活動量計を日々装着できており、装着率は72%であった。身体活動量計を装着できていた50人において、1日当たりの歩数、1-2Mets、2-3Mets、3Mets以上の活動時間は移植前に比べ、移植時はそれぞれ有意に低下していた(歩数;-60.6%低下、1-2Mets;-10.2%低下、2-3Mets;-34.3%低下、3Mets以上;-57.9%低下。それぞれP<0.01)。造血幹細胞移植患者の歩数や活動量は移植前に比べて移植時に有意に低下する。とくに1日の歩数や3Mets以上の活動のように少し激しい運動を伴うような活動は低下している。リハビリスタッフや看護師は移植時には調子のいい時間帯にしっかりと動くことを強調して説明しなければならない。また自主運動にも活動性の高い運動を入れる必要があるかもしれない。
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