2015 Fiscal Year Annual Research Report
一般病棟におけるがん患者の家族ケアシステムの構築に向けた看護実践プログラムの開発
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25862175
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
長 聡子 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (20441826)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | がん患者 / 家族ケア / 看護実践プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「一般病棟におけるがん患者の家族ケアシステムの構築に向けた看護実践プログラムの開発」に向け、第1段階「がん患者の家族による家族ケア評価」、第2段階「一般病棟に入院するがん患者の家族ケアシステムの構築に向けた学習プログラムの作成」の段階構成にて実施した。 第1段階では、一般病棟に入院するがん患者の家族を対象としたインタビュー調査を実施し、家族ケアニーズ(面会時の家族の負担への気づき、 看護師からの意図的な声かけや相談役、患者や家族への優しい対応、患者への安全で安楽なケア、家族のもつ不安への対応や情報提供、他職種との橋渡し)を抽出した。 第2段階では第1段階の結果をもとに作成した「がん患者の家族ケアに関する学習教材(案)[得られた家族ケアニーズをもとに考案した家族ケアのシチュエーション動画と各家族ケアニーズについて説明したPPTを取り入れ、30分構成にて作成]について、2病院の一般病棟に勤務する看護師12名を対象に試行し、学習教材(案)の内容妥当性、現実可能性、満足度(内容、時間構成)などについてフォーカスグループインタビューを行った。 学習教材(案)の内容妥当性、現実可能性では、「看護師からの意図的な声かけでは、個人情報保護の視点も考慮した場面が良いのではないか」、「場面で注目して欲しい部分を強調するなど工夫したほうがわかりやすい」などが抽出された。また、満足感については、「一般病棟の看護師に対する学習教材は30分構成が現実的であり、実現可能と考える」などであった。 学習教材(案)について、「個人情報保護の観点」、「ケア場面で伝えたい学習ポイントの強調」、「30分構成での実現」などが明らかとなった。また、本研究結果を反映し作成した学習教材は、多忙な業務を担う一般病棟の看護師のがん患者の家族ケア実践の浸透、向上に貢献できると考える。
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Research Products
(2 results)