Midwifery care which provides real satisfaction for childbirth, depending on features of hospitals and clinics.

2017 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 25862177
• Research Institution: Sapporo Medical University
• Principal Investigator: 荻田 珠江 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40506242)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 病院・診療所 / 助産ケア / 出産体験 / 出産の満足

Outline of Annual Research Achievements

周産期母子センターや診療所など、その施設が担う役割によって分娩期の管理体制は異なる。本研究は、女性が施設を問わず「出産体験の満足」が得られる助産ケアを明らかにすることである。
当初、病院・診療所を特徴別に分け、妊産婦ケアに影響を及ぼす背景要因に起因する助産ケアを記述することで、出産場所を問うことなく女性が「出産体験の満足」が得られる助産ケアを提言する予定であった。しかし文献検討を進める中で「出産体験の満足」は主観を含む多様な要素が絡み、非常に複雑で多元的なものであることがわかり、背景要因に起因する助産ケアの記述では不十分であるという結論に至った。まずは病院・診療所で出産した「出産体験の満足」の様相を明らかにすることが先決と考え研究計画の修正を行った。
研究計画の修正により、本年度は病院・診療所において経腟分娩で出産し、自身の出産に「満足している」と実感している母親にインタビューを行い、その様相を明らかにすることを目的に研究を進めた。その結果、診療所で出産した母親7名、病院（総合周産期・地域周産期医療センター含）で出産した母親7名の計14名にインタビューを行い、データを得た。自身の出産に「満足している」と実感している母親たちは、確固たるバースプランがある、または希望を「聞かれる」のではなく「察して」もらい、それらのバースプランが叶った様子を語っていた。その「察して」くれる助産師の特徴としては、「この人なら大丈夫」という安心感があったと述べていた。ほとんどの母親が特定の助産師に対する感謝を述べ、自分と助産師の関係に満足していた。また分娩第2期には、その場にいるスタッフ全員が同じ目標に向かう一体感に感動し、陣痛を乗り越えられた要因だったと振り返っていた。