2013 Fiscal Year Research-status Report
在宅重症心身障害児と母親および父親の睡眠の実態と育児ストレスに関する研究
Project/Area Number |
25862181
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
芳賀 亜紀子 信州大学, 医学部, 講師 (10436892)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 重症心身障害児 / 睡眠 / 育児ストレス |
Research Abstract |
本研究の目的は、在宅重症心身障害児と母親および父親の睡眠の実態と育児ストレスについて、健常児を養育する場合と比較検討を行い、重症心身障害児を育てる母親および父親への支援内容を検討する資料を得ることである。 平成25年度では、1)健常児とその養育者である母親および父親の睡眠の実態とストレス状況の把握、2)重症心身障害児への調査の準備を実施した。 1)健常児とその養育者である母親および父親の睡眠の実態とストレス状況の把握 就学前の健常児とその養育者である母親の9組を対象に、アクティウオッチを用いて睡眠の実態調査を行った。母親には、新版自覚症しらべ(産業疲労研究会)の尺度を用い、就寝前と起床後の疲労感および兼松らの日本版PSI尺度を用いて育児ストレスを調査した。また、母児共に就寝前と起床後のストレス度を唾液アミラーゼモニター(NIPRO㈱)を使用し測定した。なお、本研究は信州大学医学部医倫理委員会の承認を経て実施した。母親の睡眠は児の年齢に影響を大きく受け、中断されている実態が認められた。母親の睡眠を確保するための対応が課題である。 2)重症心身障害児への調査の準備 「重症心身障害児を育てる母親および父親の障害受容と養育に対する思い」をテーマに、重症心身障害児を育てる3組の母親および父親を対象に半構成的面接を実施し障害受容と養育への思いを調査した。3組ともに、在宅での生活が1年以上経過していたが、子どもの命と将来の生活を懸念する思いが常にあることが語られた。また、ノーマライゼーションの根ざした社会の実現を要望していた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度では上記1)、2)を計画していた。1)については、データ収集数が当初計画よりやや少ないが、調査自体は順調に進行した。平成26年度において、さらにデータ収集を進めていく。2)については、学会発表し現在論文作成中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度においては、下記を計画している。 1)平成25年度にデータ収集した健常児とその両親対象のデータ数が不十分のため、引き続きデータ収集を行い分析を進めていく。 2)在宅で生活する重症心身障害児とその養育者である母親および父親の睡眠の実態と育児ストレス状況について、データ収集する準備を行い、データ収集を開始していく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データ収集数が予定より少なかったため、必要物品および謝礼用の金額が残額として残った。 データ収集数を増やすため、必要物品および謝礼用として使用していく計画である。
|