2014 Fiscal Year Research-status Report
救命救急センターで活用可能なIPV被害スクリーニング様式の開発
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25862193
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Research Institution | National Hospital Organization, Beppu Medical Center |
Principal Investigator |
平井 和明 独立行政法人国立病院機構別府医療センター(臨床研究部), その他部局等, その他 (60583820)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | IPV / スクリーニング / 犯罪被害者 |
Outline of Annual Research Achievements |
主研究者の転勤(所属機関の異動)に伴い、当初予定していた計画が遅延している。現所属機関で実施可能な調査内容を検討し、研究環境が整い速やかに調査に取り組む予定である。平成26年度は主に、25年度に実施したインターネットを介した調査(犯罪被害者、IPV被害者が病院受診を躊躇する要因の調査)についての再分析及び、調査対象等の検討を行った。犯罪被害を受けたものが病院受診を躊躇する要因の調査背景としては、犯罪被害者の中には、医療機関への受診が必要な状況にありながら、受診できないケースが多いことが報告されている。だが、病院への受診行動の有無と、犯罪の種類や犯罪被害者の特性との関連については、検討された調査が少ない。インターネット調査会社の一般モニターのうち、犯罪の被害に遭ったことのある男女1093人(17歳~80歳、男性59.4%、女性40.6%)に回答を求めた。結果として、犯罪被害後に病院を受診したのは、58人(5.3%)に過ぎず、犯罪類型と病院受診の有無の関係を見ると、「強盗」、「DV(IPV)被害」、「暴行・脅迫・ストーカー」の3つの犯罪類型で、病院受診が比較的多かった。分散分析を用いて年代とIES-R、BSCPの平均値の比較をおこなったところ、BSCPの下位尺度4つ(解決のための相談、気分転換、抑圧、視点の転換)で特定の年代で有意な差が見られた。また、病院受診群と非受診群においては、病院受診群のほうがIES-Rの下位尺度すべてにおいて有意に高得点、BSCPでは「解決のための相談」のみが高得点。、犯罪被害の種類により病院受診行動に至る割合が異なること、被害の種類により犯罪被害者自身の心的外傷の深さが異なることに加え、日常のコーピング特性が犯罪被害後の病院受診行動に影響していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究者の所属機関異動に伴い、研究協力体制等に大幅な変更を余儀なくされた為。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していた計画を修正し、研究期間内で達成可能な成果を再度算出し、研究を継続していく方向で検討中である。
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Research Products
(6 results)