2015 Fiscal Year Annual Research Report
救命救急センターで活用可能なIPV被害スクリーニング様式の開発
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25862193
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Research Institution | National Hospital Organization, Beppu Medical Center |
Principal Investigator |
平井 和明 独立行政法人国立病院機構別府医療センター(臨床研究部), その他部局等, その他 (60583820)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | IPV / IPVスクリーニング / 救急医療機関 / 看護 / DV被害者 / ドメスティックバイオレンス |
Outline of Annual Research Achievements |
(スクリーニングツール作成にあたっての文献検討の概要)救急医療機関で活用可能なIPVスクリーニングツールについて。2010~2015年の国内外の学術論文の整理をした結果。以下となった、救急医療に該当する(病院以外も含む)環境でIPVスクリーニングに関する調査をおこなった論文は、発表年代別でみると、2010年8篇、2011年5篇、2012年3篇、2013年3篇、2014年1篇発表されていた。活用されたIPVスクリーニングツールは、実際に外来患者を対象にスクリーニングを実施した論文15篇の中では、少なくとも15のスクリーニングツール(WAST、PVS、VSRBS、PAPS、OVAT、WOVAT、ACW、CCWs、PERPS、CTS、PVC、SBC、VVPSP、CAS、GBVT)が活用されていた。そのうち3つ(WAST,PVC,GBVT)に関しては、複数の論文で活用されていた。IPV被害者の特徴としては、外傷を負っている被害者、HIV罹患、アルコール依存、薬物依存、精神疾患の罹患をしている患者がいた。また、1)二次被害への懸念、2)多忙な環境 、3)連携の不備、4)経済的な問題(人的、物的コスト面)からIPVスクリーンングが適切に実施できていない現状にあることが分かった。 (今後の課題)研究機関の延長を行い本年度および来年度にかけて、IPVスクリーニングツールの文献検討および活用可能なIPVスクリーニングツールを用いて協力機関の救急医療の環境下で、スクリーニングツールのフィージビリティ調査を行う予定であったが、研究期間の延長申請の事務処理が期間内に行われなかったことから、フィージビリティ調査は実行できなかった。そのため、フィージビリティ調査に試算していた助成金は返金処理をするように事務側へ依頼した。
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