2014 Fiscal Year Research-status Report
腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡を説明できるモデルの構築
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25862200
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
高谷 恭子 高知県立大学, 看護学部, 講師 (40508587)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 小児看護学 / 思春期 / 親子 / 腎移植 / 軌跡 / モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡を説明できるモデルの構築であり、【目標1】~【目標4】の遂行を目的としている。 本年度は、昨年度に引き続き【目標1】腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡を明らかにするために、[ステップ1]インタビューガイドの構成内容についてさらに洗練化を重ねながら、[ステップ2]腎移植を受けた思春期の子どもと親を研究協力者とした本調査の実施開始に向けて、研究者が所属する看護研究倫理審査委員会に提出書類を整え、承認を得る手続きを完了した。 【目標2】「腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡を説明できるモデル(仮)案」の作成に向けて、【目標1】[ステップ2]を現実的に遂行することができる方法を検討するために、腎臓病に関する学術集会や移植関連学会等が主催する講演会に参加し、専門家や経験豊かな実践家と情報交換を行った。その結果、研究協力者への倫理的配慮を十分に考慮したアクセス方法の検討が不可欠であること、また、本研究は思春期の子どもと親を対象としていることから、移植を終えて日常生活を営んでいる親子からアクセスすることで、思春期という親子の関係が新たな局面に転換していく課題に取り組む親子の軌跡が浮き彫りになるという示唆を得た。そこで、患者会等からアクセスを試みることとしたが、難航したため病院施設を中心に、現在、4施設への研究依頼を実施中である。また、理論的サンプリングとして、1型糖尿病をもつ思春期の子どもと親が辿る軌跡との比較検討を行うために先行研究を整理をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
腎移植を受けた思春期の子どもと親を研究協力者としているため、両者または三者への倫理的配慮を十分に考慮したアクセス方法の検討に時間が要した。かつ、本調査依頼を行う患者会を始め、病院施設の選定に時間を要したため、当初の計画時よりも本調査の実施が遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
1.本調査を行う病院施設を昨年度計画より1施設増やした4施設としているが、5月中の依頼状況に応じて2施設の追加を行う。 2.依頼施設によって、研究者がデータ収集するよりも依頼施設の協力者(小児看護専門看護師や小児救急認定看護師、腎移植に関する経験豊富な看護師)に依頼した方が良い場合には、積極的に協力依頼を行い、本調査の遂行を行う。 3.研究協力者の幅を広くすることとし、思春期の子どもと両親の3者、または、子どもと父親、あるいは、子どもと母親としているが、子どものみ、あるいは、父親または母親の1者であっても研究協力の同意を得ることができる場合には研究協力者とする。
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Causes of Carryover |
本調査に向けたアクセス方法や選定等に時間が要したため、本調査の実施が遅れたことにより、次年度の使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.本調査を依頼する病院施設(現在、4つの施設に加え、追加2施設検討)、ならびに、本調査実施に必要となる旅費が増額する。 2.本調査遂行を円滑に行うために、依頼施設の協力者(小児看護専門看護師、小児救急認定看護師、腎移植に関する経験豊富な看護師)日本調査の協力・実施となった場合には謝金等が生じる。
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