2014 Fiscal Year Research-status Report
母乳育児率の上昇につながる映像を用いた妊娠期からの母乳育児支援プログラムの開発
Project/Area Number |
25862203
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
菅林 直美 淑徳大学, 看護栄養学部, 助教 (40369351)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 母乳育児 / 妊娠期 / 産後6か月間 / 体験 / イメージ / プログラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
核家族化、少子化、地域の交流の希薄化などにより現代の育児環境では、出産前から母乳育児を行う人を身近に見る機会や話しを聞く機会が少ない。そのため多くの母親が母乳に対する具体的なイメージや知識が不十分なまま産後の生活を迎え、予想とは違う母乳育児の実際にギャップを感じている。 本研究は、妊娠末期から産後6か月の母親を対象とし、①妊娠期の母乳育児の知識、母乳育児に対するイメージについて、②母乳育児を継続することに影響した産後6か月間の体験について、縦断的な調査を行う。その結果を基に、産後6か月まで母乳育児を継続することに影響した妊娠期の知識や母乳育児のイメージを明確化し、「母乳育児率の上昇につながる、映像を用いた妊娠期からの母乳育児支援プログラム」を開発することを目的とし本研究を行った。 平成26年度は倫理審査より承認を受け、対象者募集、妊娠期~産後6か月間の母親に対する質問紙調査、面接調査を行った。現在調査1の分析を行っており、調査2については分析の準備中である。また、平成27年度計画に向けて、母性看護学専門家と会議日程調整を行う。また、一部DVD作成時に使用可能な映像撮影を開始し、今後撮影に協力して下さる授乳中の母子の募集を開始した。 研究成果の公表については、平成25年度に参加した日本母乳の会主催ワークショップ「妊娠中の乳房ケア」をまとめ、優秀演題として第23回母乳育児シンポジウムでポスター発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画書では、平成25年度に妊婦を対象とした調査(調査1)において得られた結果を基にして、平成26年度は4月~10月の期間に出産直後から産後6か月間の母乳育児に関する調査(調査2)を実施予定であった。しかし、研究者の所属する施設内で教員の人事異動に伴い、研究者の研究コホートが低下し調査1の開始が遅れた。平成26年度は倫理審査を経て、妊娠期にある研究協力者を募集し、平成27年6月までに調査2を全て終了する予定である。さらに、調査を行うに当たり、研究対象母子のスケジュールを優先した結果、調査日時の調整に時間を要したため、研究全体が遅延している。現在、調査1の分析を進めている。今後順次調査2の結果の分析を行い、視聴覚資料試作品作成に向けた準備を行う予定である。また、視聴覚資料作成に協力いただける母子の募集を開始している。現在、母乳育児場面を数場面撮影済みである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度、平成26年度に得られた結果を基にして、母乳育児率の上昇につながる母乳育児支援プログラム開発を行う。開発の第1段階として、調査1、調査2の結果を基にプログラム・DVD原案作成する。開発の第2段階として、母性看護学専門家、母乳育児支援者らによる専門家会議にてDVD原案修正を行う。開発の3段階として、DVD撮影・編集を行う。母乳育児率の上昇につながるDVDの試作品を完成させる。 本研究で得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行う。同時に、完成したDVDを用いた母親が望む母乳育児率上昇につながる母乳育児支援プログラムを考案する。また、大学の支援として、業務を行う非常勤者の雇用により職場環境を調整し研究者が本研究を行うコホートの確保を進めている。 研究結果の公表については、今後調査1の結果をまとめ、学術集会で発表するとともに、学会誌への投稿を計画している。
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Causes of Carryover |
平成25年度購入予定のパソコン、デジタルビデオを購入予定であったが、研究の進捗状況から平成27年度の購入予定に変更した。また、面接調査が平成26年度で終了せず、平成27年度まで継続しているため、面接調査のための謝金、旅費の一部、テープ起こし代金を使用しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に研究用パソコン(DVD処理のため容量の大きい物)、デジタルビデオカメラ及び三脚を購入する。産後6か月間の面接調査を進める。(旅費・謝金、テープ起こし代金を使用予定)
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