2016 Fiscal Year Annual Research Report
Autonomic nervous activity in multiparous women during early postpartum period: A descriptive study
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25862207
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
ケニヨン 充子 東邦大学, 看護学部, 講師 (90385568)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自律神経活動 / 産褥早期 / 経産婦 / 授乳 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、産褥早期の経産婦の自律神経活動の変化の特徴を明らかにし、それらの変化に影響を及ぼす要因について関連性を明らかにすることである。本研究では、産褥早期の経産婦の自律神経活動の産褥日数の変化について、非観血的に測定しそれらの変化について明らかにした。また、その変化に影響する因子について検証した。 研究方法は、産褥1~3日目の正常産褥経過の経産婦を対象に、朝9時から12時までの自律神経活動の変化およびRE尺度を用いたリラックス感について調査を行った。心拍計を装着している間の行動記録を対象者には記録してもらった。 対象者は13名であったが、産褥1~3日目まで3日間の心拍数データが取得できた5名を分析対象とした。産褥3日間の自律神経活動については、心拍数、HF、LF/HFいずれの項目も日数による有意な差は認められなかった。しかし、3日間のうち2日目がHFは低くLF/HFが高かった。主観的なリラックス感については、産褥1、2日目に比べ3日目では得点の上昇が見られたが、3日間のRE尺度の合計得点に有意差は認められなかった。したがって、産褥1~3日までの3日間の間では、大きな自律神経活動の変化は認められず、影響を及ぼす因子の検討には至らなかった。しかしながら、日中の対象者の行動を細かく分析したところ、授乳時と安静時を比較すると、有意差は認められなかったものの安静時と比較し、授乳時の方がHFは低く、LF/HFが高かった。 本結果から、産褥早期3日間の自律神経活動の大きな変化は認められなかった。授乳や児の育児に慣れているはずの経産婦でも、緊張状態にあることが推察された。緊張が緩和しリラックスしながら授乳や育児を行えるように、経産婦への見守り、声掛けといった手厚いケアが必要であろうと考える。
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