2014 Fiscal Year Research-status Report
幼児の事故に対する父親と母親の認識と予防教育プログラム構築に関する研究
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25862209
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Research Institution | Yokohama Soei University |
Principal Investigator |
山下 麻実 横浜創英大学, 看護学部, 助教 (40515863)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 乳幼児 / 事故 / 安全対策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、父親、母親の事故に対する認識と事故予防を明らかにし、事故予防のための親への教育プログラムの構築することである。本年度は次の3点について計画を実施した。 ①国内外の先行研究を検討し,これまでの研究成果をまとめた。②研究倫理審査委員会において研究実施への承認を受け、研究協力者として、保育園および幼稚園に乳幼児施設における安全対策についての調査を依頼した。③乳幼児施設における安全対策の実態を知るために、関東地方のA市の子ども青年局に登録している乳幼児施設(認可保育所、認証保育所、認可外保育所、幼稚園)全1180施設に体外式除細動器(以下、AED)の設置の有無と乳幼児の一次救命処置トレーニングにについて調査した。その結果、回答が得られた449施設のうち、AEDを設置している施設は121施設(26.9%)であった。また、AEDの設置は幼稚園が認可保育所、認証保育所、認可外保育所と比較して、設置率が有意に高いことが明らかになった。2009年文部科学省学校健康教育課が調査したところによると、文部科学省が管轄している学校で、67.4%がAEDを設置していることが報告されている。また、2010年にはAmerican Haert Association Guidelines For CPR and ECC の改定以降、乳幼児に対するAEDが有効とされたにも関わらず、今回の調査で乳幼児施設におけるAEDの設置率が27.2%であることは、AEDの設置が十分でないことが示唆された。乳幼児施設における乳幼児一次救命処置トレーニングの実施状況に関しては、現在分析中である。 今後は、家庭における保護者の乳幼児の事故に対する安全対策について、調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究2年目にあたる26年度は,乳幼児施設の安全対策を把握するため、関東地方にある1180施設のAEDの設置、乳幼児に対する一次救命トレーニングの実施状況の実態を把握することができた。今年度の結果を踏まえて、今後は、家庭における保護者の乳幼児の事故に対する安全対策について、調査おこなう課題が明確になった。
26年度の計画に沿って進行できたことから,概ね順調に経過したと評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は25年度の文献検討、26年度の乳幼児施設における安全対策の実態から、乳幼児をもつ保護者への家庭における安全対策について、アンケートを作成した。さらに研究倫理委員会における研究実施の承認を得ることができ、現在、アンケートを配布しているところである。 今後、より詳細な乳幼児の家庭における事故の実態の把握とと効果的な安全対策について、分析する。
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Causes of Carryover |
当初はアンケートの配布が郵送の予定であったが、直接手渡しにて配布することになったため、郵送料が軽減された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の次年度計画に沿って進行してく予定である。また、アンケートの分析統計ソフトの購入,質問紙の配布・回収,研究成果発表のための旅費を計画している。
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