2013 Fiscal Year Research-status Report
術後補助化学療法を受ける慢性疾患をもつ高齢がん患者のセルフケアに関する研究
Project/Area Number |
25862229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
角山 裕美子 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (30460330)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高齢がん患者 / 化学療法 / セルフケア |
Research Abstract |
本研究の目的は、術後補助化学療法を受ける慢性疾患を持つ高齢がん患者が、化学療法を遂行する上での困難とその状況の中で、セルフケアをどのように行っているか明らかにすることである。 本年度は、術後補助化学療法を受ける慢性疾患をもつ70歳以上の高齢がん患者に対して、日常生活で患者が行っているセルフケアについて調査を行い、外来化学療法を受ける高齢がん患者のセルフケアの全体像を明らかにすることを目的として活動した。まず、研究初年度である本年度は、研究課題に関連した文献検討と患者への調査に向けたプレテストを行うなどの準備を行った。診療連携拠点病院で治療中の患者10名を対象にインタビューを実施する予定で、70歳以上の高齢がん患者9名より調査を実施することができた。現段階としては、調査データの分析途中であるが、対象のなかでも特徴のある1事例について事例研究としてまとめ、学会発表した。高齢がん患者のセルフケアとしては、化学療法中の生活を継続するために、家族などのインフォーマルなサポートである多くのサポート体制により支えられながらセルフケアを行っていることが明らかであった。高齢がん患者のセルフケアを支える看護としては、治療者というより生活者として大切にしている感覚を尊重しながら、個々の患者の強みが生かせるようなかかわりが求められていると考えられた。 インタビュー調査を行った対象者のなかには、術後補助化学療法ではなくセカンドラインの治療を行っている者や慢性疾患を有しない者もいるため、今後は対象者のリクルート方法の見直しと対象者数を増やすため対象施設の拡大を検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の当初の予定をほぼ達成しており、化学療法を受ける高齢がん患者のセルフケアの全体像が明らかになってきているため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、引き続きデータ収集と分析を進めていく。また、対象者のリクルート方法の見直しと対象施設の拡大を検討しながら、対象者数を増やしていくこととする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
効率的な研究打ち合わせやインタビュー調査が実施できたため、旅費と人件費において計上していた予定額より下回ったと考えている。 次年度は、対象者数を増やすため研究施設数の拡大を検討しており、インタビュー対象者への謝金および実施のための旅費、研究成果の公表や情報交換のための学会参加に伴う旅費、関連図書や文献購入、その他文具等の消耗品の購入に当てる予定である。
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Research Products
(1 results)