2015 Fiscal Year Annual Research Report
術後補助化学療法を受ける慢性疾患をもつ高齢がん患者のセルフケアに関する研究
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25862229
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
角山 裕美子 新潟県立看護大学, 看護学部, 非常勤講師 (30460330)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高齢がん患者 / セルフケア / 化学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、術後補助化学療法を受ける慢性疾患をもつ高齢がん患者が、化学療法を遂行する上での困難とその状況の中でセルフケアをどのように行っているのか明らかにすることを目的とした。研究実施としては、平成25年4月~5月は調査準備期間として、所属倫理委員会での実施計画の承認後、研究協力施設への研究依頼を行い、対象者の選定依頼を行った。平成25年6月~平成27年11月は調査期間とし、平成25年6月から12月まではプレ調査として行ったが、対象とする術後補助化学療法を受けている70歳以上の高齢がん患者のデータが計画していた数よりも下回った状態であった。平成26年1月からは、調査期間中に対象者8名よりデータ収集できた。結果としては、外来化学療法を受けている高齢がん患者のセルフケアの様相としては、≪出現症状とともに生活する≫、≪治療を継続していくための対処≫、≪体調のコントロール≫、<がんという病と対峙する思い>が抽出された。外来化学療法を受けている高齢がん患者のセルフケアは、今まで培った≪体調のコントロール≫を行いながら、化学療法に伴う薬物有害事象などの≪出現症状とともに生活≫し、生きがいの模索など自身の生活の再構築を行いつつ、治療が今後も継続できるよう個々に異なる≪治療を継続していくための対処≫を行っていた。特に、≪治療を継続していくための対処≫には、〈治療のためのサポートを得る〉といった介護サービスなどのフォーマルサービスの利用やインフォーマルサポートにより治療が継続できている状況にあった。さらに、〈がんという病と対峙する思い〉をもちながら治療を継続しており、がんサバイバーとして生活を営んでいた。看護者は、患者を支える存在に対して関心をもって把握し、支援が継続されるように見守っていくことが必要であると考えられる。
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Research Products
(2 results)