2015 Fiscal Year Annual Research Report
福祉事務所を窓口にした生活保護受給者に対する禁煙支援プログラムの開発
Project/Area Number |
25862253
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
松浪 容子 山形大学, 医学部, 助教 (60361268)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 禁煙 / 生活保護 / 福祉事務所 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、福祉事務所を窓口にした生活保護受給者に対する禁煙支援プログラムの作成と、その有用性の検証である。 (1)生活保護受給者の喫煙と禁煙治療に対する認識の実態と(2)生活保護受給者の喫煙と禁煙に対する福祉事務所現業員の認識の実態を調査した。研究成果の概要は以下に示す。 (1)生活保護受給者を対象とした調査では、生活保護受給者の喫煙率は高く、喫煙者の多くはタバコ代を負担に感じ、食費が足りなくなる者も存在した。また、禁煙治療の認知度は高い一方で、禁煙治療の保険適用の認知度は低いことが明らかとなった。喫煙者の多くは過去に禁煙経験があり、禁煙治療に関心を持っており、禁煙治療の紹介や禁煙支援の必要性が示唆された。 (2)全国の福祉事務所現業員を対象とした調査では、現業員の過半数が生活保護受給者の喫煙状況を把握し、禁煙の必要性を認識し助言していた。しかし、禁煙に至るケースは少ない現状であった。また、禁煙に関する知識や技術も少なく、支援に苦戦している現業員が多い実情も明らかとなり、福祉事務所現業員に対する支援の必要性が示唆された。 以上の研究成果を踏まえ、福祉事務所を窓口にした生活保護受給者に対する禁煙支援プログラムと支援ツールの開発を行った。
|