2015 Fiscal Year Research-status Report
家族システムを活用した特定保健指導プログラムの開発
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25862254
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
桐生 育恵 群馬大学, 保健学研究科, 助教 (00448888)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 保健師 / 特定保健指導 / 家族システム |
Outline of Annual Research Achievements |
家族が特定保健指導を利用すると、特定保健指導を受けていない他の家族の生活習慣が改善するのか、その実態を把握することを目的に、調査1と2を実施した。 調査1:A県内で協力が得られた3市町村で、特定保健指導実施6か月後の評価を受けた者とその家族163組に、前年度に引き続き無記名自記式質問紙調査を実施した。調査内容は、特定保健指導利用者には、利用した特定保健指導(動機づけ支援・積極的支援)、家族の生活習慣改善の有無とその内容・理由等で、家族には、特定保健指導利用者との続柄、家族が特定保健指導を利用したことによる自分の生活習慣の変化と内容・理由等である。 結果、合計で109組(66.9%)からの回収が得られ、うち有効回答は95組(58.3%)であった。特定保健指導利用者は、男性52人(54.7%)、女性43人(45.3%)、年齢は45~74歳(平均66.0歳)、動機づけ支援67人(70.5%)、積極的支援21人(22.1%)であった。保健指導利用者からみた家族の生活習慣の変化は、あり25人(26.3%)、なし61人(64.2%)で、ありの者の変化の内容は、「間食をしなくなった」「野菜をよく食べるようになった」「運動を意識するようになった」等であった。特定保健指導利用者からの影響の内容は、「一緒に運動した」「食事が変わった」等であった。以上の結果から、家族が特定保健指導を利用することで、25%程度、特定保健指導を受けていない他の家族の生活習慣が改善している現状が明らかとなった。 調査2:調査1において、家族が特定保健指導を利用したことで、自分の生活習慣が改善したと回答した者で、インタビューの協力が得られた者5人にインタビュー調査を実施した。現在、インタビュー結果の分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
調査1と調査2の対象者確保に時間を要したため。 調査1:群馬県内の市町村、事業所、健診機関等で、特定保健指導実施6 か月後の評価を受けた者とその家族。家族が複数名いる場合は、特定保健指導受講者と一番関わりのある者。 調査2:調査1において、家族が特定保健指導を利用したことで、自分の生活習慣が改善したと回答した者で、インタビューの協力が得られた者。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、調査1と調査2の結果を分析し、「特定保健指導の家族に与える影響」を明らかにする。この研究成果を、学会で発表したり、論文として雑誌に投稿したりする予定である。
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Causes of Carryover |
調査1と調査2の協力者が目標数に達していないため、調査のための切手代、交通費、テープおこし経費等について、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査1と2の結果をまとめ、学会発表や論文投稿を行う。そのための経費にあてる予定である。
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