2014 Fiscal Year Annual Research Report
性成熟期の女性労働者を対象としたヘルスリテラシー尺度の開発
Project/Area Number |
25862255
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
河田 志帆 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70610666)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 性成熟期女性 / ヘルスリテラシー / 女性労働者 |
Outline of Annual Research Achievements |
開発した尺度の項目より洗練し、簡便性の向上を目指した。インタビュー調査で得られた意見や、各項目の因子負荷量0.5を基準に項目を絞りこんだ。結果、13項目からなる簡易版尺度として、今後の利用可能性についてさらに検討する必要がある。 また、20歳代女性労働者のヘルスリテラシーに関連する背景や保健行動について明らかにすることを目的とし、分析をおこなった。ヘルスリテラシー尺度得点を従属変数とし、群間比較で有意差がみられた年齢、学歴、婚姻歴、妊娠歴、子宮頸がん検診受診歴のうち、婚姻歴、妊娠歴、子宮頸がん検診受診歴を独立変数、年齢、学歴を調整変数とした。婚姻歴を独立変数、年齢、学歴を調整変数とした単変量解析では、婚姻歴有のオッズ比(odds ratio:OR)1.75、95%信頼区間(95% confidence interval:95%CI)1.09-2.82であった。同様に、妊娠歴有はOR 1.82(95%CI:1.07-3.11)、子宮頸がん検診受診歴有は、OR 1.85(95%CI:1.36-2.51)であった。 以上のことから、20歳代の女性労働者のヘルスリテラシーには、婚姻や妊娠などのライフイベントや保健行動との関連性が見られた。また、インタビュー調査では月経や不妊、自分の体について見直す機会となるような健康教育の内容が重要であるとの示唆を得た。これらの結果をもとに、性成熟期の入り口となる20歳代前半の女性をターゲットに、ヘルスリテラシー向上のためのプログラム開発の必要性が示唆された。
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