2017 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between parental growth and happiness with childcare in early childhood
Project/Area Number |
25862267
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
明野 聖子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (20433451)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 親性 / 育児幸福感 / 母親 / 育児支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、乳幼児期の母親の親としての発達と育児をする喜びとの関連を明らかにすることである。 乳幼児健診を受診した母親1103名を対象に調査を行った。親としての発達には育児期の親性尺度、育児をする喜びには母親の育児幸福感尺度を用いた。 結果、450名(回収率40.8%)からの回答が得られた。育児幸福感が高い母親は、低い母親よりも親性の総得点と3つの下位尺度すべてにおいて得点が高く、有意な差がみられた(p<0.001)。また、健診の時期別に育児幸福感が高い母親と低い母親の親性の比較を行った。4か月では、育児幸福感の高い母親は低い母親よりも、親性の総得点(p<0.001)、すべての下位尺度「親役割の状態」(p<0.001)、「親役割以外の状態」(p=0.004)、「子どもへの認識」(p=0.008)の得点が有意に高かった。10か月では、育児幸福感の高い母親は低い母親よりも、親性の総得点(p=0.002)と下位尺度「親役割の状態」(p=0.024)、「子どもへの認識」(p=0.002)の得点が有意に高かった。1歳6か月では、育児幸福感の高い母親は低い母親よりも、親性の総得点(p<0.001)、すべての下位尺度「親役割の状態」(p<0.001)、「親役割以外の状態」(p<0.001)、「子どもへの認識」(p<0.001)の得点が有意に高かった。3歳では、育児幸福感の高い母親は低い母親よりも、親性の総得点(p<0.001)と下位尺度「親役割の状態」(p<0.001)、「子どもへの認識」(p=0.001)の得点が有意に高かった。 以上の結果から、母親が育児に喜びを感じるためには、子どもの発達や特性を理解したうえで時期に応じた関わりをもつことや子どもの発達に応じた育児技術や育児能力を獲得し、親としての役割を果たしていることへの満足感を感じられるよう支援していくことが重要であると示唆された。
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