2015 Fiscal Year Annual Research Report
OCP/CollagenとMSCとの複合体による骨再生法の確立
Project/Area Number |
25870043
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川井 忠 東北大学, 大学病院, 助教 (50547263)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨再生 / リン酸オクタカルシウム / MSC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、リン酸オクタカルシウム(OCP)とコラーゲンとの複合体(OCP/Collagen)に骨髄由来間葉系幹細胞(MSC)を組み合わせた担体(OCP/Col・MSC)の、ヒトでの応用を検討するため、中型動物イヌにおける骨欠損部にOCP/Col・MSCを埋入し、OCP/Col・MSCによる骨再生能を確立することを目的としている。前年度までに、イヌから採取したMSCを初期より分化培地で培養することにより、約10日間で骨芽細胞様細胞に分化促進することを確認した。本年度では、イヌ下顎骨辺縁切除のモデルを作成し、その骨欠損部でのOCP/Collagen単体と、OCP/Col・MSCを埋入することにより、その骨再生能の評価を行った。しかし、下顎骨辺縁切除モデルではOCP/Collagen単体でも十分な骨再生を認めることから、OCP/Col・MSCの骨再生能を評価するにはさらに大きな骨欠損モデルが必要であると考えられた。そのため、下顎骨の骨欠損として、自己修復不可能である下顎骨区域切除モデルを考案し、その術式を確立させることとした。幅15ミリの区域切除を行うことにより、OCP/Collagen単体では確実な骨再生は不可能であり、OCP/Collagen単体と、OCP/Col・MSCの比較が可能であると考えられる。次年度からは新規の研究として、イヌ下顎骨区域切除モデルでのOCP/Col・MSCによる骨再生能を評価することを予定した。
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