2014 Fiscal Year Annual Research Report
地域包括ケアシステムにおけるサービス付き高齢者向け住宅での多職種連携モデルの評価
Project/Area Number |
25870056
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
柿沼 倫弘 東北福祉大学, 健康科学部, 助教 (40632245)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地域包括ケアシステム / 多職種連携 / 評価 / 居住・保健・医療・介護 / 指標 / サービス付き高齢者向け住宅 / integrated care / 移動コスト |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、昨年度の文献調査等を参考に質問紙調査票を設計し、Web調査システムを用いて全国のサービス付き高齢者向け住宅を対象とした多職種連携の実態を把握するために集計分析を行った。 その結果、主に次の3点が判明した。第1に、入退去経路とその割合が明らかになった。例えば、医療機関からの入居は医療との連携の結果の紹介率として評価できる。すべての住宅で把握されているので、適切な紹介かどうかを検証していくことで、指標として評価可能であることが示唆された。連携できているか否か、連携の効果を質的に評価することと同時に、実際の連携状況を定量的に評価できるような指標の開発が今後のサービス評価のために不可欠となる。 第2に、同一建物・敷地内または同一建物・敷地外の関係者とのミーティングやカンファレンス(ex.医療機関での入退院時カンファレンスやサービス担当者会議、地域ケア等)の回数や頻度、参加職種が判明した。同一建物・敷地内で完結し、介護系の職種が主な参加である傾向がみられた。看護師の参加は半数程度であることがわかった。各専門職の参加率も指標となることが示唆された。 第3に、サ高住が見守り・安否確認機能を果たすための訪問に要するコストの一部を把握することができた。訪問に要する時間や頻度が明らかになった。今後は、人口に占める要援護者の割合が増加することが予想されるので、効率性を評価することが重要である。本来業務を遂行するために訪問時に要する移動コストを縮小することは効率性を向上させるための方法論の一つとなる。移動コストの縮小について検証することは地域包括ケアシステムの設計にとって大きな意義がある。 これまでの研究から得られた知見の一部については、東北福祉大学ホームページにて社会に発信している。
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Research Products
(1 results)