2014 Fiscal Year Annual Research Report
γδT細胞による間質性肺障害の新たな治療戦略の構築
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25870092
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
瀬川 誠司 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60632239)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 全身性強皮症 / 間質性肺障害 / γδT細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、間質性肺障害モデルマウスにおけるγδT細胞の解析を行い、以下の結果を得た。 ①本検討では、ヒトの間質性肺障害の病態に近いとされる、ブレオマイシンによって誘導される間質性肺障害モデルマウスを使用した。野生型マウスへブレオマイイン投与後、3、7、14日後の肺組織リンパ球をフローサイトメトリーで解析したところ、γδT細胞の著明な増加を認めた。さらにγδT細胞からのサイトカイン産生能をフローサイトメトリーを用いて解析したところ、IL-17A産生が著明に亢進していた。 ②間質性肺障害におけるγδT細胞の役割を解析するために、野生型マウスおよびγδT細胞欠損マウスを用いた解析を行った。γδT細胞欠損マウスでは、ブレオマイシン投与後の著名な体重減少を認めた。組織学的な解析の結果、γδT細胞欠損マウスではブレオマイシン投与後の肺胞壁肥厚、炎症細胞浸潤増加を認めた。さらに、γδT細胞欠損マウスでは、肺組織中および気管支肺胞洗浄液中におけるコラーゲン産生量が著明に亢進しており、病態増悪を認めた。 ③Th17細胞は、ブレオマイシン誘発間質性肺障害において、病態増悪因子の一つとして知られている。γδT細胞欠損マウスでは、野生型マウスに比べてブレオマイシン誘導後の肺組織中Th17細胞数が著明に増加していた。 以上の結果より、間質性肺障害においてγδT細胞はTh17細胞の抑制を介して、病態抑制的に働いていることが推察された。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Involvement of CD161+Vδ1+γδT cells in systemic sclerosis: Association with interstitial pneumonia.2014
Author(s)
Seiji Segawa, Daisuke Goto, Masanobu Horikoshi, Yuya Kondo, Naoto Umeda, Shinya Hagiwara, Masahiro Yokosawa, Tomoya Hirota, Haruka Miki, Hiroto Tsuboi, Hiroshi Ogishima, Takeshi Suzuki, Isao Matsumoto, Takayuki Sumida
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Journal Title
Rheumatology
Volume: 53
Pages: 2259-2269
Peer Reviewed / Open Access
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