2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25870222
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
関嶋 政和 東京工業大学, 学術国際情報センター, 准教授 (80371053)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バイオインフォマティクス / 創薬 / ケモインフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に続き、 (3)置換基の選択と結合による化合物(誘導体)の設計 (4)設計したリガンドと標的タンパク質との結合性の評価 について研究を行った。特に、(3)においては目的に応じた特性を持つ化合物を生成してライブラリを構築するシステムの開発を行い、化合物のデータを入力し、入力した化合物データに対して仮想的に化学反応を行うことで新しく化合物のデータを生成し、仮想化合物ライブラリの構築を実現した。その際に、化合物の構造をグラフ構造として扱い、部分グラフの変換によって化学反応による化合物の構造の変換を表現する。この仮想的な化学反応に方向性を持たせることで、目的に応じた特性を持つ化合物を含むライブラリを構築する。本システムでは入力した化合物から反応ルールを適用することで新しく生成された化合物グラフを再度入力として適用し、多段階に構造の変換を行う。現在、本システムでは、水素結合の供与体増加方向・水素結合の受容体増加方向・環構造増加方向の3種類の反応ルールの方向性を作成することに成功した。 (4)においては、まず、トリパノソーマ科寄生原虫3種に関する遺伝子、蛋白質、化合物の情報を統合し、効率的に標的分子候補を絞り込むことが出来るiNTRODBと呼ばれるデータベースを用いることで、9078遺伝子のうち4つの標的蛋白質の決定を行い、スペルミジン合成酵素(SRM)に着目した。ドッキングシミュレーションによって標的タンパク質であるSRMに対して酵素阻害を行うリガンド化合物候補を選定し、in vitroのアッセイ実験を行い、IC50 が10uMオーダーのヒット化合物を得ることに成功した。
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