2014 Fiscal Year Annual Research Report
液晶分子間相互作用と外場を利用した3次元高分子ナノ階層構造体の設計と応用
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25870224
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| Research Institution | Numazu National College of Technology |
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Principal Investigator |
小村 元憲 沼津工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (90401512)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | ミクロ相分離 / 液晶 / ブレンド法 / 三次元構造体 / 円偏光照射 / 秩序秩序転移 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、液晶性ブロックコポリマー(BC)と低分子液晶をブレンドするという簡便な方法で、異種液晶間に働く相互作用によって、3成分2階層(以上)の3次元ナノ相分離体を作成することを目的とする。特にラセン型ナノ相分離膜に着目し、ブレンド法、膜-基板界面の相互作用、偏光UVなどの外場印加を複合する方法を用いる。
平成25年度において、488nmの波長のレーザーを用いた円偏光照射した薄膜試料が、右円偏光、左円偏光照射に対する対照のコットン効果を示す円二色性スペクトルを発現することがわかった。平成26年度ではTEM断面測定によりミクロ相分離構造を詳細に検討したところ、歪んだ六方配列や正方配列の球状構造が観察された。また、マクロな平均構造評価を得るために斜入射小角X線散乱測定をおこなったところ、膜面に対し、[110]方向に配向した体心立方配列の球状構造であることがわかった。この状態で、熱をかけると元のシリンダー構造へ変化することもわかり、可逆的な球－シリンダー転移を実現することに成功した。更に、塩化金酸をドーピングしたシリンダー構造膜に偏光照射を行ったところ、同様に球構造への転移が見られた。光還元により金ナノ粒子が、球ドメイン内に局在することがわかった。球ドメインに直接ドーピングを施した場合は、塩化金酸が膜内部へはいる経路がないため、光還元後、膜表面に金ナノ粒子が局在する。3次元的な構造である球状ミクロ相分離構造へのドーピングは殆ど報告例がなく、本研究はミクロ相分離秩序－秩序転移を利用した非常に巧妙な手法だといえる。
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