2013 Fiscal Year Research-status Report
日本におけるノン・フォーマルな<学び>の展開とICTの活用に関する研究
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25870227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
石田 千晃 お茶の水女子大学, 教育開発センター, 特任講師 (30579800)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ノン・フォーマルエデュケーション / ICT / e-learning / 市民活動 / 多文化共生 / 生涯学習 / 社会教育 / 教育社会学 |
Research Abstract |
フォーマルな学習の枠組みからはみ出してしまった、もしくは周縁化されている人々の活動にICTはどのように活用されているのか、特にオーソドックスな解決策が存在しない現代的な課題の渦中にある当事者と、それらの当事者をサポートする人間同士が織りなす活動にICTが活かされ新しい文脈を生むとき、その活動は如何なる特徴をもっており、如何に我々の生活世界を規定する大きな文脈に対して改善を迫りうるのか。本研究では、上記の2の視点から日本におけるノン・フォーマルな学びの様相を読み解いていくことを目的としている。 上記を検証するにあたり、平成25年度はフェーズ1として、日本社会でエスニシティの側面でフォーマルな学習環境から周縁化されやすい「外国にルーツを持つ人々」と、これらの人々をサポートしつつ伴に活動している「日本語ボランティアに携わる人々」に着目し、フィールドワークを行った。フィールドワーク実施地域は、日本語学習者数に対する日本語ボランティア数の割合が比較的多い関西の3都市で、参与観察、インタビュー、アンケート調査を実施した。インタビューは、ボランティア団体を運営する側の人々9名に行い、アンケートは、学習者として参加している人々を対象に約120サンプルを回収した。アンケートは、対象者が理解しやすいよう、多言語に翻訳したものを使用した。関西地区3都市で行ったフィールドワークにより、フェーズ1の今後の調査指針を決めることができ、フェーズ2(日本語ボランティア以外で行われているノン・フォーマルな学びの活動の調査)に着手するにあたっての重要な示唆を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
フェーズ1に関しては、平成25年度中に、関東地域で同数程度のフィールドワークを実施する予定であったが、時間的な制約により行えなかった。また、フェーズ1の比較対象となる活動(フェーズ2以降)の資料収集とフィールドワークの地域、団体の選定も若干遅れているため、「3.やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年11月頃までに、フェーズ1(日本語ボランティア)の比較対象となる活動(フェーズ2以降)のデスクリサーチを終了させ、11月以降は、具体的な対象団体の選定と、フィールドワークの準備を行う。フェーズ1に関しては、インタビューの枠組みや、アンケートは完成しているため、年度内になるべく多くの団体を回るよう鋭意努力をする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、関東地域で行うはずであったフィールドワーク(フェーズ1)を実施できなかったため、当該調査に必要であった旅費、アンケートの実施費用が残り、フェーズ2で使用するデスクリサーチも十分に行えなかったため、図書購入費が残った。 図書購入は最大限に所属機関における図書館資料・間接経費で補うようにし、平成25年度の繰り越し分に関しては、そのほとんどを参与観察、インタビュー調査、アンケート等のフィールドワーク実施費にあてる予定でいる。
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