2014 Fiscal Year Annual Research Report
内耳内リンパ液カルシウム恒常性維持機構と聴覚機能障害に関する研究
Project/Area Number |
25870248
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
任 書晃 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80644905)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 内耳蝸牛 |
Outline of Annual Research Achievements |
内耳蝸牛を満たす細胞外液「内リンパ液」は、150 mMの高K+濃度と+80 mVの高電位を呈すると共に、極めて低いCa2+濃度を示す。この特殊なCa2+環境は、聴覚機能に必須であるが、その基礎としてK+動態の理解が欠かせないことが明らかになってきた。我々は、K+イオン電極を作成し、内リンパ液の高電位の成立が、蝸牛の上皮組織「らせん靭帯」におけるイオン動態に基づくことを明らかにした。らせん靭帯には、Na+,K+APTaseとNa+, K+, Cl-共輸送体が発現しているが、これらの寄与は不明であった。具体的には、K+イオン電極を生動物のらせん靭帯に刺入し、そこでイオン輸送体の阻害薬であるウアバイン、ブメタニドを血管から潅流した。その結果、ウアバインではらせん靭帯のK+濃度が減少したのに対し、ブメタニドでは変化がなかった。本課題では、盛んなイオン輸送の場であるらせん靭帯のK+濃度が、主にNa+,K+APTaseによって維持されていることが明らかになった。現在、さらに計算科学の手法を駆使して、定量的・理論的にこの実証を行っている。
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Research Products
(4 results)