2014 Fiscal Year Research-status Report
芸術家との協働によるワークショップ型授業における教師の実践力育成プログラムの開発
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25870255
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
城間 祥子 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 講師 (30457379)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ワークショップ型授業 / 教育実践研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ワークショップ型授業を実践できる教師の育成方法について明らかにすることを目的としている。「正解のない課題を参加者が全員で探究する」というワークショップにおける学びの特性を踏まえ、このプロセスが可視化されやすい芸術家との協働による授業に焦点を当てて、ワークショップ型授業における教師の実践力を明らかにするとともに、ワークショップ型授業の実践力を育成する方法について検討を行う。 今年度は3年間の研究期間の中で、プログラムを開発する段階と位置付けており、1.ワークショップ的な授業実践の事例収集、2.教員養成系大学での体験的な学習活動における学習過程の検討、3.現職教員が自身の教育実践を振り返るプログラムの開発を行った。 1.ワークショップ的な授業実践の事例収集 総合的な学習や伝統文化の教育として現在実施されており、ワークショップ型授業に類似する授業実践について、現地調査や研究会等を通して情報収集を行った。 2.教員養成系大学での体験的な学習活動における学習過程の検討 授業担当者として関わっている「表現」の授業を対象として事例研究を行った。芸術家との協働による授業を計画、実施した。今年度は学生の振り返りを促すため、従来のレポートに加えて、最終回に相互インタビューの活動を導入し、その効果について検討した。 3.現職教員が自身の教育実践を振り返るプログラムの開発 ワークショップの手法を取り入れ、現職教員が自身の教育実践の根底にある価値観、強みや課題に気付き、これからの取り組みを明確にすることを目的とした、半日のプログラムを計画、実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年の研究期間の前半は、ワークショップ型授業の実践力育成プログラムの開発に向けた準備段階と位置付けている。2年目である本年度は、ワークショップ的な授業実践の現状把握に加え、学生と現職教員に対してワークショップの手法を取り入れたプログラムを開発し実施することができたため、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ワークショップ型授業を実施する教師に求められる能力やリソースについての調査結果を、論文にまとめ発表する。また、調査結果に基づいて、ワークショップ型授業の実践力育成プログラムを実施し、プログラム評価を行う。
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Causes of Carryover |
教員向けのプログラムにおいて芸術家の招聘を予定していたが、今年度は教育実践の振り返り手法に焦点を当ててプログラム設計を行ったため、プログラム実施協力者及び芸術家の旅費と謝金の使用がなかった。また、研究の進捗状況に鑑み、研究成果を公表するためのホームページの作成を次年度に行うこととしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
8~10月頃に芸術家を招聘してプログラムの実施を予定しており、旅費と謝金として使用する。また、10月以降に研究成果を公表するためのホームページを開設する予定である。
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