2014 Fiscal Year Research-status Report
新規色素依存性D-アミノ酸脱水素酵素の応用利用に向けた機能開発
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25870271
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
里村 武範 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50412317)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | D-アミノ酸 / 色素依存性脱水素酵素 / 好熱菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請では、これまでに報告されている色素依存性脱水素酵素とは大きく異なる新規色素依存性D-アミノ酸脱水素酵素の機能と構造の解明を行いバイオセンサ用素子としての機能開発を目的として研究を行った。平成26年度研究において、好熱菌Rhodothermus marinusから見出した色素依存性D-アミノ酸脱水素酵素の酵素化学的性質と生理機能の解析に成功した。R. marinus由来組換えD-アミノ酸脱水素酵素は、高温、幅広いpH範囲において耐性を示した。また、本酵素は、既知のD-アミノ酸脱水素酵素とは一次構造も大きく異なる新規なタイプのD-アミノ酸脱水素酵素であることも判明した。さらに、本酵素をコードしている遺伝子はL-ヒドロキシプロリンの代謝に関与する酵素をコードする遺伝子とクラスターを形成しており、L-ヒドロキシプロリンを添加した培養液でR. marinusを培養すると、本酵素をコードする遺伝子を含む遺伝子クラスターの転写が誘導されることが判明した。このことから、本酵素はL-ヒドロキシプロリンの代謝に関与していることが明らかとなった。本年度の研究成果はApplied Microbiology and Biotechnology誌(印刷中)に発表した。次年度は、本酵素のバイオセンサ用素子としての評価を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Rhodothermus marinus由来色素依存性D-アミノ酸脱水素酵素の詳細な機能解析に成功し成果も報告出来たことから順調に実験計画が進行していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度、明らかにしたR.marinus由来D-アミノ酸脱水素酵素のセンサ用素子としての評価を行う。また、以前、既に見出している超好熱菌由来色相依存性D-アミノ酸脱水素酵素のタンパク質発現系の構築、機能解析を進めていく予定である。
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Research Products
(2 results)