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2013 Fiscal Year Research-status Report

花粉症における体内時計の役割の解明

Research Project

Project/Area Number 25870276
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionUniversity of Yamanashi

Principal Investigator

中村 勇規  山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (90580465)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywords花粉症 / 体内時計 / マスト細胞
Research Abstract

花粉症では鼻水や鼻閉などの症状が明け方にピークを示す。この事実は、ほ乳類が示す概日性(約24時間周期性)の生物学的リズム(睡眠/覚醒サイクルや体温、血圧の日内変動など)を司る「体内時計」が花粉症の病態に関与することを強く示唆するが、その関係は未だ明らかではない。研究代表者らは、最近、「体内時計」がマスト細胞の脱顆粒反応における日内変動を調節していることを明らかにした(JACI 2011)。この研究を発展させ、本研究では、動物モデルを用いて「体内時計」が花粉症の病態に直接的に関与することを検討する。
現在までの成果として、マスト細胞欠損マウス(W/Wv)にClock変異マウスの骨髄細胞から作成した骨髄由来培養マスト細胞(BMMCs)を移入し、マスト細胞選択的に時計遺伝子の機能が障害されたマウスの樹立に成功している。
また、マウス花粉症モデル作成時に体内時計に作用する薬剤を投与することで、花粉症の症状(くしゃみ、鼻ひっかき行動など)の緩和が確認できた。これらの結果は「体内時計」が花粉症の病態に強く関与すること示唆する結果である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マスト細胞選択的時計遺伝子変異マウスの樹立は順調に達成でき、マウス花粉症モデル作成し解析できる状態である。また、「体内時計」に作用する薬剤をマウス花粉症モデル作成時に投与することで、花粉症の症状が緩和することが明らかになっていることから、「体内時計」が花粉症の病態に強く関与することが予想できる。これらのことから、期間内に本研究の目的は達成可能だと考えられる。
以上の理由から、おおむね順調に進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

1.全身的時計遺伝子変異マウスおよびマスト細胞選択的時計遺伝子変異マウスを用いたマウス花粉症モデルの解析
上記のマウスを用いて、マウス花粉症モデル作成し解析する。本実験によって、全身あるいはマスト細胞に内在する「体内時計」が花粉症の発症に与える影響について明らかにする。
2.睡眠障害(慢性時差ぼけ=体内時計の機能的異常)マウスを用いた花粉症モデルの解析
睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が花粉症の悪化因子であることが近年指摘されている。また睡眠障害は、「体内時計」の異常を惹起する。 そこで「体内時計」システムが機能的に障害されることが知られている「慢性時差ぼけマウス」モデルを作成し、その後、マウス花粉症モデルを作製し、正常マウスと慢性時差ボケマウスを比較検討することによって睡眠障害(体内時計システムの機能的異常)が花粉症の発症に与える影響について解析する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究の遂行にあたり予想以上に順調に進められたことと、当初予定していた消耗日(物品費)の価格が業者との交渉により、一部購入経費の削減が可能となったためである。
繰り越しとなった研究費は、当初の研究費とあわせて消耗品(物品費)購入のための支出に当てる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks] 山梨大学免疫学

    • URL

      http://www.med.yamanashi.ac.jp/clinical_basic/para0imm/

URL: 

Published: 2015-05-28  

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