2013 Fiscal Year Research-status Report
報酬の獲得と罰の回避を目的とするヒトの欺瞞行動の神経基盤の研究
Project/Area Number |
25870337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阿部 修士 京都大学, こころの未来研究センター, 特定准教授 (90507922)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 社会神経科学 / 脳機能画像法 / 意思決定 / 前頭前野 |
Research Abstract |
今年度の研究では、報酬の獲得と罰の回避を目的として、被験者が自発的に嘘をつくことが可能な認知課題を作成した。具体的には、「ズル」をすることで金銭的な報酬を獲得、もしくは金銭的な罰を回避することが可能となる実験パラダイムである。今年度は予備実験の結果に基づき実験条件の細部を決定し、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)の実験データ取得を開始している。 これまで得られたデータからは大きな個人差があることが明らかとなった。すなわち、高い確率で「ズル」をして嘘をつく不正直な被験者から、全く嘘をつかない正直な被験者まで、多様なデータが得られている。データ解析の際には、こうした個人差を反映した神経基盤と、個人差には依存しない普遍的なプロセスの神経基盤を特定する必要があると考えられる。 来年度は引き続き実験データの取得を継続し、十分な数の被験者からのデータを確保する予定である。報酬獲得と罰回避を目的とする嘘に関して、行動データと脳機能画像データの解析を進めることで、欺瞞行動を動機づける神経基盤の一端を明らかにできればと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究は、概ね当初の実施計画に基づいて進めることができた。データ取得も順調に進んでおり、滞りなく来年度の研究に着手できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はデータ取得が完了次第、速やかに解析に着手する。得られた成果については、学会発表及び論文発表を積極的に進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度得られた研究成果については、学会発表等を行うための十分なデータ解析までは進めていないため、学会参加のための旅費の支出が生じなかった。また、物品についても現在までの進捗では支出を必要としなかったため、次年度使用額が生じることとなった。 次年度の研究においては、実験参加者手配に伴う人材派遣会社への支払いを中心に、消耗品購入や学会参加のための旅費に使用する予定である。
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[Presentation] Gender differences in the patterns of vmPFC activity associated with preference judgments for faces2013
Author(s)
Ito A, Fujii T, Abe N, Kawasaki I, Hayashi A, Ueno A, Yoshida K, Sakai S, Mugikura S, Takahashi S, Mori E
Organizer
International Neuropsychological Society 2013 Mid-Year Meeting
Place of Presentation
Amsterdam
Year and Date
20130710-20130713
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