2013 Fiscal Year Research-status Report
自発的参加型森林保全プログラムにおけるインセンティブ設計に関する研究
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25870362
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Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
三谷 羊平 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (70647172)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | インセンティブ設計 / 森林保全 / 自発的参加 / 実験経済学 |
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| Research Abstract |
本研究では、顕示データを用いて森林所有者のインセンティブプログラムへの自発的参加行動を実証分析し、所有者の行動原理を理解した上で、森林生物多様性保全に適したメカニズムをデザインし、ラボ及びフィールド実験を用いてその効果を検証する。
本年度の主要な課題は、森林所有者のインセンティブプログラムへの参加行動を分析し、所有者の行動原理を理解することにあった。まず、研究を開始するにあたって、私有林の保全管理のためのインセンティブプログラムについて、その背後にある政策的課題、プログラムの制度的特徴、プログラムの経済学的特徴、及び先進事例としてのノルウェーの事例を整理し、展望論文を執筆し学術誌に出版した。
次に、森林所有者のインセンティブプログラムへの参加行動を分析するため、愛媛県久万高原町の私有林所有者を対象とした調査研究を行った。2006年から実施されている森林管理プログラム（久万林業活性化プロジェクト）の現地調査を行い、 参加行動の顕示データを収集した。さらに、久万高原町の私有林所有者を対象としたアンケート調査データと結合し分析に用いるデータセットを作成した。そのデータを用いて、森林所有者のインセンティブプログラムへの参加行動に関する計量分析を行い実証論文を執筆した。
さらに来年度への準備として、森林生物多様性保全に適したメカニズムデザインに関して、階層的集積ボーナスというメカニズムを考案し、そのパフォーマンスを探るため、理論分析と予備的なラボ実験を実施した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究の整理、顕示データの収集整理、データの実証分析などは、予定通り進んでおり、既に成果の学術誌への出版も出ている。また、来年度以降の研究に向けた予備的な理論分析やラボ実験などにも取り組むことができ、その点では、当初の計画以上に進展しているといえる。しかし、顕示データを用いたより踏み込んだ計量分析とその結果に基づいた学術論文の執筆には、追加的な現地調査や文献調査が必要であり、引き続き取り組む課題である。
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| Strategy for Future Research Activity |
申請時の年次計画に基づき、今後の研究を推進する。メカニズムデザインに関する理論分析とラボ実験に関しては、計画以上に進展しており、引き続き完成度を高めていく。一方、所有者の行動データの分析から、所有者の行動原理に関する行動経済学的知見を整理する点に関しては、追加的な現地調査や文献調査を補完しつつ、引き続き進めていく。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に予定しているラボ実験及びフィールド実験の実施に必要な予算を確保するため。
本研究のラボ・フィールド実験を遂行する上で必要な経費に使用する。
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