2015 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー中性子による核種生成断面積の系統的測定と核種生成反応に関する研究
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25870367
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八島 浩 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (40378972)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 放射化断面積 / 高エネルギー中性子 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度には平成25-26年度に得られた140MeV陽子を用いたp-Li準単色中性子入射によるBi, Coの核種生成断面積測定の結果について、2015年4月12日から17日にハワイ島コナで開催されたMARCX(10th International Conference on Methods and Applications of Radioanalytical Chemistry)にて発表した。また、平成26年度に行われた80MeV陽子を用いたp-Li準単色中性子によるBi, Coサンプルに生成した長半減期放射性核種の測定を行った。測定されたガンマ線エネルギースペクトルから核種生成断面積を求めた。得られた断面積と金らの実験値や核データライブラリによる評価値(JENDL-HE2007 data file, JENDL4.0/HE)、モンテカルロコードPHITSによる計算値との比較を行った。本研究で得られたBi, Coの核種生成断面積の結果はCo-59(n,4n)Co-56反応断面積を除いて金らの実験値と良い一致を示した。Co-59(n,4n)Co-56反応断面積については金らの実験値よりも大きい値となった。また、核データ及び計算値との比較では、Coの核種生成断面積は核データ評価値と良い一致を示しCo-59(n,4n)Co-56反応断面積を除いてPHITSによる計算結果と良い一致を示した。Biの核種生成断面積はJENDL4.0/HEによる評価値と全体的によく一致しており、反応によってはJENDL-HE2007 data fileやPHITSによる計算結果との違いが見られた。
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