2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of water and material cycle model in association with material flow analysis in Vietnam
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25870377
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原田 英典 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (40512835)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 環境負荷解析 / 水・物質循環 / 流域水環境 / ベトナム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ベトナム国Nhue-Day川流域をフィールドとし,マテリアルフローモデルに基づく地域資源の循環解析を水量・水質動態モデルに連携させることで,地域性及び社会動態を反映できる「水・物質循環モデル」を構築し,対象地域にてその実用性を評価することをその目的とした。H28年度は,前年度の研究を延長して以下について取り組んだ。天候条件などから前年度に一部実施できなかった現地調査を実施し,排水などの炭素データを整備した。これにより,これまでの窒素・リンに関する物質循環解析に,新たに炭素の解析を加えることができた。これにより,水,窒素,リンおよび炭素の観点から,当該流域の物質循環について検討することが可能になった。その結果,ハノイ市内における炭素の物質循環に関しては,都市由来の炭素の大部分が環境中に排出されていること,水量ベースではこれまであまり注目されてこなかったし尿汚泥の不法投棄が炭素ベースでは環境中への排出で有意に寄与することがわかった。また,季節に応じたため池およびその他の水環境のデータ蓄積を行ったことで,季節に応じた解析が一定程度可能になった。その結果,乾季の6ヶ月間には流域から排出される水量の都市部で約7割が3段タンクモデルの表層から,郊外部で約7割が中間層から排出され,雨季の6ヶ月間には都市部で約8割が表層から,郊外部で約9割が中間層から排出されることが推計された。これより,流域内の都市部・郊外部の違いのみならず,季節によって物質循環に違いが生じることを具体的に示した。
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[Presentation] し尿汚泥の性状特性・脱水性に関する越・ウ・日・瑞の国際比較2017
Author(s)
原田英典, Gold Moritz, 藤井滋穂, 西田卓弘, Jean-David Therrien, Michael Cunningham, Swaib Semiyaga, Nguyen Viet Anh, Charles Niwagaba, Dorea Caetano, Linda Strande
Organizer
第53回環境工学研究フォーラム
Place of Presentation
北九州国際会議場
Year and Date
2017-12-06 – 2017-12-08