2014 Fiscal Year Research-status Report
明治維新前後の日伊交流史 ―蚕種貿易と外交関係を中心に―
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25870397
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
BERTELLI Antonio 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (60598431)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 幕末 / 明治初期 / 日伊関係 / 駐日イタリア公使 / 蚕種貿易 / カルロ・グリッロ / 戊申戦争 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も幕末・明治初期における日伊交流史の研究を進めることができた。科研費を用い、2014年8月25日から9月18日まで、そして2015年2月26日から3月11日までイタリア出張をして、ジェノヴァ、ヴェネツィア、ミラノ、トリノなどの古文書館、図書館を訪れた上に、日伊関係史と関わった外交官・軍人(海軍大尉カルロ・グリッロ、そして初代駐日イタリア公使ヴィットリオ・サリエ・ド・ラ・トゥール)の末裔たちと面会した。その際、今後の研究、そして幕末・明治初期における日伊交流史についての学術専門書(執筆中)にも、その他の学術論文・発表にも利用できそうな貴重な日本関係未刊史料を発見・入手することができた。国内出張(東京、横浜など)に際しても、数々の史料を集め、様々な形で研究成果を発表することができた。 具体的な成果に関して述べると、今年度は著書(共著)3点(うち2点は日本語文、1点はイタリア語文)、研究論文(イタリア語文)、口頭発表を1回(イタリア語)、セミナーにおける講演(英語・日本語)を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
家庭の事情、大学の授業や委員会業務などの学務的用事、資料調査、そして他の著書や論文の執筆活動および研究発表の準備のため、学術専門書の執筆活動はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は幕末・明治初期における日伊関係史を中心とした学術専門書の執筆活動を進める傍ら、予定通り、在日蚕種商人ジャコモ・ファルファラ(Giacomo Farfara)が1868年末と1869年年始にかけて東北地方・蝦夷地を訪れた際に書いた日誌(手稿・未刊史料)を日本(イタリア学会)、そしてイタリア(AISTUGIA・伊日日本研究会)で初めて公開するつもりである。イタリアでの発表は現時点、すでにAISTUGIAに受理され、決定された(2015年9月24-26日にイタリア南部都市カターニアでAISTUGIA大会が開催される予定である)。
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Causes of Carryover |
家庭の事情、大学における研究・教育活動などにより、出張できる期間が計画していた期間より短くなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額を国内外史料調査を目的とした出張、書籍の購入、そして作成中の論文、学術専門書の現行プルーフリーディングに使用する予定である。
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Research Products
(6 results)