2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25870398
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀崎 遼一 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (20598958)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 多次元ディスプレイ |
Research Abstract |
2013年度は,対象の反射特性を再現可能な多次元ディスプレイと反射特性の取得法について研究を行った.反射特性を再現するディスプレイは,双方向散乱面反射率分布関数(BSSRDF:Bidirectional Scattering Surface Reflectance Distribution Function)とよばれる八次元の光線情報を表現できる.これまでの多次元ディスプレイは高々四次元の光線情報しか表現できなかったため,本研究で革新的なディスプレイシステムを構築したと言える.このディスプレイでは,レンズアレイ,カメラ,プロジェクター,計算機から構築される.本研究で提案したディスプレイは,これまでの多次元ディスプレイでは困難であったガラスやプラスチックといった半透明物体や,皮膚の内部散乱をリアルに再現できる.また,このディスプレイで用いる双方向散乱面反射率分布関数を取得するためには八次元の走査が必要になり,多大な計測時間がかかる.そこで,双方向散乱面反射率分布関数の八次元構造におけるスパース性とランダムな計測過程を利用し,高速化を図った.表面散乱をもつ三次元物体,内部反射をもつ三次元物体の双方向散乱面反射率分布関数の取得をそれぞれ行い,従来の逐次的な八次元走査を用いる手法に比べて,計測時間を半分以下に抑えることに成功した.この二つのプロジェクトに関しては学術論文で発表を行っている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は三次元ディスプレイシステムの情報取得と提示に関してランダム性の導入を行う.2013年度で情報取得部に関してランダム性の導入がデモンストレーションできたため,およそ半分の過程が終了したと言える.
|
Strategy for Future Research Activity |
2014年度は多次元情報提示部へのランダム性の導入を目指す.散乱媒体等を用いて光線制御を行う技術を開発し,それを利用したディスプレイシステムを開発する.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験系の構築が次年度にずれ込んだため. 繰り越された予算を使って実験系を組む.
|