2014 Fiscal Year Annual Research Report
コレラ毒素の免疫アジュバント作用に関与する分子機序の解明
Project/Area Number |
25870401
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 泉 和歌山県立医科大学, 先端医学研究所, 助教 (80611037)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | コレラ毒素 |
Outline of Annual Research Achievements |
コレラ毒素(CT)は粘膜系の免疫アジュバントとして知られているが、その作用機序は不明である。平成25年度では、CTによるアルギナーゼ-1(ArgI)プロモーター活性化を指標に、PKAを含む幾つかの機能分子候補を選別したが、平成26年度では選別した機能分子候補の機能解析を行った。本申請者はまず、CT刺激した細胞において、L-arginine(アルギニン)の代謝産物であるL-ornithine(オルニチン)の産生量が増加することを見出した。このことから、CT刺激した細胞においてArgIを介したアルギニン代謝経路が活性化していることが示唆された。次に、CT単独刺激では炎症性サイトカインIL-1βの産生誘導は認められないが、LPS存在下ではCT刺激により協調的にIL-1βの産生が誘導されることを明らかにした。このLPS存在下におけるCTによるIL-1β産生誘導にArgIが関与しているかどうか、siRNAや阻害剤を用いて検討した。その結果、ArgIの阻害剤やsiRNA存在下では、LPS存在下におけるCTによるIL-1β産生誘導が顕著に障害された。このArgI siRNAによるIL-1β産生障害は、IL-1β前駆体(pro-IL-1β)遺伝子の転写後レベルで認められた。さらに、PKAのsiRNA存在下では、CTによるArgI遺伝子発現誘導が障害されることや、LPS存在下におけるCTによるIL-1β産生誘導が転写後レベルで障害されることが明らかとなった。以上の結果から、CT刺激した細胞において、PKA依存的にArgIの遺伝子発現が誘導されること、そしてArgIを介したアルギニン代謝経路の活性化が、LPS存在下におけるCTによるIL-1β産生誘導に関与することが明らかとなった。今後もCTによる免疫アジュバント作用の新規分子機構の解明を進める予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Transcription factor IRF8 plays a critical role in the development of murine basophils and mast cells2015
Author(s)
Sasaki,H., Kurotaki,D., Osato,N., Sato,H., Sasaki,I., Koizumi,S., Wang,H., Kaneda,C., Nishiyama,Akira., Kaisho,T., Aburatani,H., Morse,H.C.3rd, Ozato,K., Tamura,T.
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Journal Title
Blood.
Volume: 125(2)
Pages: 358-69
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Limitation of immune tolerance-inducing thymic epithelial cell development by Spi-B-mediated negative feedback regulation2014
Author(s)
Akiyama,N., Shinzawa,M., Miyauchi,M., Yanai,H., Tateishi,R., Shimo,Y., Ohshima,D. Matsuo,K., Sasaki,I., Hoshino,K., Wu,G., Yagi,S., Inoue,J., Kaisho,T., Akiyama,T.
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Journal Title
J. Exp. Med.
Volume: 211(12)
Pages: 2425-38
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] XCL1 and XCR1 are involved in intestinal immune homeostasis by dendritic cells2014
Author(s)
Ohta,T., Okura,S., Hemmi,H., Sugiyama,M., Sasaki,I., Yamazaki,C., Hoshino,K., Kaisho,T.
Organizer
第43回日本免疫学会学術集会
Place of Presentation
京都
Year and Date
2014-12-10 – 2014-12-12
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