2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25870430
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
中川 愛 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (30446223)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乳児 / きょうだい / 母親 / 遊び / 音声 / 発話 / 行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,まず,3歳児と1歳児のきょうだい、3歳児と母親の手遊び歌場面について、歌と動作、視線、時間の分析を行った。2種類の手遊び歌を分析した結果,年上きょうだいは、手遊び歌と動作を正確に覚えていることがわかった。視線については、対母親、対年下きょうだいとも、終始相手の顔をみつめ、笑顔がでていた。時間については、対母親と対年下きょうだいで異なることがわかった。対母親の場合は、母親が「間」をつくり、次の動作を誘導している可能性が示唆された。対年下きょうだいの場合は、年上きょうだいの歌と動作が基準となり、年下きょうだいを誘導している傾向にあった。この成果については,日本保育学会第68回大会(「きょうだい間の遊びについての一考察-母親との遊びと比較して-」5月10日於椙山女学園大学)で発表を行った。次に、いないいないばあ遊び場面については、児童とその年下きょうだい(生後7か月~1歳8か月)の縦断的なデータを、視覚的消失の手段、視覚的消失と視覚的再現の間の「間」、視線、発話の視点から分析を行った。その結果、年上きょうだいは、視覚的消失の手段としては「手」以外にも様々な身近なものを使っていることがわかった。次に、年上きょうだいは、視覚的消失と視覚的再現の間の「間」に、発声や行動などの工夫を凝らしていることがわかった。年下きょうだいを注意喚起する発声や、動作とともにオノマトペを発声し、年下きょうだいの期待感を高めるような工夫をしていることがわかった。また、年下きょうだいの発達とともに、いないいないばあ遊びからかくれんぼ遊びへと変化し、相互交代的な遊びへと変化していくことがわかった。この成果については,日本発達心理学会第27回大会(「乳児と年上きょうだいとの間の快の情動共有についてーいないいないばあ遊びの分析ー」4月29日於北海道大学)で発表を行った。
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Research Products
(2 results)