2015 Fiscal Year Research-status Report
1920年代から1930年代の日本における女子スポーツとメディアに関する実証研究
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25870451
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
浜田 幸絵 島根大学, 法文学部, 講師 (50636769)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メディア / 女性 / スポーツ / ジェンダー / 新聞 / 雑誌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、1920年代から30年代の日本における女子スポーツとメディアとの関係について実証的に研究し、近代日本における女性観の変容を考察するものである。本研究の研究課題は、大きく三つに区分できる。第一に、新聞社が主催・後援した女子スポーツ関連の事業活動の展開、第二に、新聞紙面における女子スポーツの表象、第三に、婦人雑誌における女子スポーツの表象である。これらを通じて、日本における女子スポーツの黎明期を、メディア・スポーツ(メディアが演出・報道するスポーツ)という観点から捉えることができる。
2015年度は、第一の研究課題に関して、「大阪毎日新聞社の女子スポーツ事業―大正末期から昭和初期における女学生とメディア」という題目で研究発表を行った(メディア史研究会第251回月例研究会)。報告では、日本での女子スポーツの普及過程において特に重要な役割を果たしていたと考えられる大阪毎日新聞社の事業活動の実施状況を整理したうえで、こうした事業活動が高等女学校の女学生にどのように受け止められていたのかを、和歌山・愛知の新聞報道や高等女学校の校友会誌を分析して考察した。
第二の研究課題(新聞紙面における女子スポーツの表象)に関しては、東京・大阪の主要新聞に掲載された女子スポーツ競技会に関する記事の収集をほぼ完了し、分析をおこなっている。2016年度は、第二の研究課題の分析を継続しつつ、第三の研究課題に中心的に取り組む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究資料の収集と分析に当初考えていた以上の時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
新聞における女子スポーツの表象の分析に取り組む。あわせて、婦人雑誌に掲載された女子スポーツの記事の収集・分析も行う。
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Causes of Carryover |
第三の研究課題(雑誌記事の収集・分析)に取りかかることができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度に雑誌記事をはじめとした研究資料の収集のために数回出張をする計画である。
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Research Products
(1 results)