2014 Fiscal Year Research-status Report
多職種チーム医療における看護職のチーム・リーダーシップとその有効性の検討
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25870455
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
早瀬 良 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (90571927)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | チーム医療 / リーダーシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,多職種で構成されるチーム医療において,看護職のチーム・リーダーシップがチーム有効性や医療の質評価に及ぼす効果を明らかにするとともに,チーム・リーダーシップが機能する過程を解明しようとするものである。従来の研究では,チーム医療を円滑に機能させる要因について十分に解明されたとは言い難い。例えば,医療専門職集団を対象としたチームワークやリーダーシップの有効性については不明な点が多く,国内外の研究の蓄積が比較的少ないのが現状である。チーム医療のように複雑で困難な課題をチームで解決するためには,リーダーシップは不可欠である。チーム・リーダーシップとは,チームレベルで発揮されるリーダーシップであり,主要なアプローチとしては,公式リーダーからのトップダウン型のリーダーシップとメンバー間で共有されたリーダーシップに注目するものがある。しかし,その行動次元や影響過程は未解明な点が多く,特に,医療チームのように多様なメンバーで構成されるチームにおいて,どのようなチーム・リーダーシップが効果的かに関する示唆は少ない。 そこでH25年度からH26年度に行った文献検討および研究会等の参加により,43項目からなるチーム・リーダーシップに関する尺度作成を行った。その尺度などについて,医師200名,看護師500名,他職種の医療従事者1000名,非医療従事者500名に対して,Web調査を実施した。現在は,リーダーシップ尺度について因子構造の確認および尺度項目の精緻化を図っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先行文献の希少さから,チーム・リーダーシップの行動次元の整理および尺度項目の作成に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度に実施した調査結果の分析を入念に行い,リーダーシップ尺度の因子構造の確認および尺度項目の精緻化を行い,リーダーシップの有効性を検証するための調査・分析を実施する。
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Causes of Carryover |
その他(Web調査費用)に関して,質問項目・調査対象者の人数などによって費用が変動するために、詳細な費用が明らかとなった時期が遅くなってしまったこと、また想定していたよりも業者による割引がなされたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H27年度のWeb調査対象者の選定、あるいは郵送法による調査の郵送費の一部として使用する計画である。
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