2014 Fiscal Year Research-status Report
Zfp521ノックアウトマウスは造血器および脳神経の発生分化機構の解明に寄与する
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25870486
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松原 悦子 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70571082)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Zfp521 / ノックアウトマウス / 幹細胞 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
Zfp521キメラマウスとC57BLとの戻し交配を行い、背景をC57BL6化したZfp521欠損マウスを作成した。作成したマウスにおける脳の解析から、Zfp521は神経幹細胞の分化を制御し脳歯状回の形成に関わること、マウスの行動に関わることを明らかにした。Zfp521非存在下で神経分化が起きるか、などの観点からZfp521欠損マウス由来の初代培養神経細胞を用いて解析を行った。 Zfp521はマウスB細胞腫瘍との関連が報告されている。また、私たちはマウスZfp521のヒトホモローグであるZNF521が血球分化に関与することを報告している。私たちが作成したZfp521欠損マウスを用いて病理組織学的解析を行った。HE染色で、造血器組織のなかでも特に胸腺とリンパ節の萎縮がみられ、リンパ球数や形質細胞などに一定の偏りがみられた。さらに、Zfp521と血液細胞分化との関与を検索するために免疫染色やフローサイトメトリー法による解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Zfp521欠損マウスを作成し、Zfp521が血液細胞および神経の分化機構に及ぼす影響を解析することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はさらにZfp521が血液細胞分化と免疫に及ぼす影響について解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
申請時に計画していたZfp521が免疫機構に及ぼす影響に関する解析は進捗状況が不十分であるため、予定していた試薬の購入などを次年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度から引き続いて施行している解析のために必要な試薬の購入にあてる予定である。
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