2018 Fiscal Year Annual Research Report
Have bonding social capital and bridging social capital been affecting the development of community organizations?
Project/Area Number |
25870535
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松本 千晴 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (30452874)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 住民組織 / 結合型ソーシャル・キャピタル / 橋渡し型ソーシャル・キャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、住民組織における組織の発展とソーシャル・キャピタル(以下、SCと記す)との関連性を明らかにすることである。 住民組織(委員会型・地縁型・当事者型)の代表者を対象に、地域において組織の発展を感じる場面、組織内のメンバーに対して信頼や互酬性を感じる場面(結合型SC)、他組織・他者に対して信頼や互酬性を感じる場面(橋渡し型SC)について、質的記述的研究法に基づき、インタビューデータの分析を行った。その結果、1.組織の発展は、4つのカテゴリー【組織の知名度があがる】【メンバーの数や多様性が増す】【活動領域が広がる】【活動が普及する】と12のサブカテゴリーが抽出された。2.結合型SCは、4つのカテゴリー【メンバー間に信頼関係がある】【メンバー間に協力体制がある】【メンバー間に相談体制がある】【メンバー間に顔の見える関係がある】と9のサブカテゴリーが抽出された。3.橋渡し型SCは、4つのカテゴリー【他組織・他者と交流を持つ】【他組織・他者と協力関係を築く】【他組織とネットワークを構築する】【地域に貢献する】と、19のサブカテゴリーが抽出された。この分析結果を元に、住民組織の組織の発展および結合型SC、橋渡し型SCを測定する「試作版:住民組織の発展およびソーシャル・キャピタルの測定尺度」を作成し、尺度の洗練化を進めた。公衆衛生看護の研究者もしくは実践者の計5名に内容妥当性の検討を依頼した。最終的に、尺度は、住民組織の発展13項目、結合型SC11項目、橋渡し型SC18項目に再構成された。今後は、尺度の表面妥当性を検討した後、住民組織のメンバーを対象とした量的研究により、尺度を開発し、組織の発展、結合型SC、橋渡し型SCの関連性を明らかにしていく必要がある。
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