2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢者コミュニティ支援に向けた情動と行動に基づくユーザモデルの獲得
Project/Area Number |
25870590
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
下川原 英理 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (00453035)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ヒューマンコンピュータインタラクション |
Research Abstract |
人々をつなぎコミュニティを形成することによって日々の暮らしや緊急時の助け合いなどの促進が期待できる.そこで,趣味や経験を活かしイベントやコミュニティ参加を促す人と人をつなぐシステムが有用であると考えた.本研究では行動と情動を組み合わせたマインドログの収集とそれに基づくユーザモデルの構築による,コミュニティ形成支援を提案している. 本年度はマインドログモジュールに重点をおき開発を進めた.マインドログモジュールは加速度センサや位置情報などのセンサを用いた行動認識と,音声対話やジェスチャ認識による対話および生理指標から成る.本年度はまず,マインドログモジュール単体による一つのアプリケーションとして,運動継続支援システムの構築を行った.距離画像センサ(Kinect)を用いた行動計測を用いて,ユーザの状態にあった運動メニューを提示するとともに,コミュニケーションロボットによる声掛けと愛着心理を利用した運動継続支援システムを構築した.実験は20代の学生を対象として行ったため,必ずしもそのまま高齢者へ適応できるものではないが,実験の結果は本アプリケーションが疲労度合いを推測することが可能であり,それにあった運動提案が可能であることを示している. さらに,マイクロブログ(Twitter)を用いたパーソナルキーワードの獲得を試みた.本研究ではパーソナルキーワードを,ユーザ個人のその時々の興味を表すキーワードとしている.現在の高齢者がTwitterを頻繁に利用しているとは考えにくいが,高齢者だけでの互助ではなく,若い世代との互助を視野に入れた場合,このようなメディアを取り込むことも重要と考えている.今回のテストアプリケーションでは,キーワードを抽出しWikipediaを利用してカテゴリを抽出することで,粒度が可変なマッチングが可能であることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度に予定していたマインドログモジュールはプロトタイプが完成しており,今後ユーザモデル構築モジュールとの連携に合わせて拡張可能な状態となっており,順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度はマインドログモジュールで得られたデータに基づき,コミュニティ形成支援に向けたユーザモデル構築モジュールの開発を進める.すでに,平成25年度において,マイクロブログを用いたパーソナルキーワードの獲得とそれを用いたユーザマッチングに関する研究を行っており,ある程度の知見が得られている.ライフログモジュールから収集されるログを有効に活用できるユーザモデル構築モジュールの開発を進める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ロボット制御用の計算機およびセンサ,タブレット端末が予定より低い価格で購入することができたため. センサの追加によるシステムの高度化,および研究補助員の増強にあてる.
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Research Products
(3 results)