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2014 Fiscal Year Research-status Report

タバコの致死性種間交雑における原因遺伝子および正常雑種高頻度出現現象の解明

Research Project

Project/Area Number 25870627
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

手塚 孝弘  大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 助教 (20508808)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords雑種致死 / 種間雑種 / タバコ / 連鎖解析 / 生殖隔離
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、昨年度に引き続きN. debneyi × N. fragransのF2分離集団を用いて雑種致死原因遺伝子座HLA1の連鎖解析を進めた。本年度は、RAPDおよびSSRマーカーに加え、AFLPマーカーも使用した。両親間で多型を示したマーカー数は、RAPDが78、AFLPが2327、SSRが41であった。また、N. debneyiが持つべと病抵抗性に連鎖する2つのSCARマーカーSUBC180.251(Milla et al. 2005)、Mil275(Julio et al. 2006)も供試した。Mil275は両親間で多型を示したが、SUBC180.251は多型を示さなかったため、CAPSマーカーに変換した。さらに、N. benthamianaのゲノム情報(Bombarely et al. 2012)を基にしてTIR-NBS-LRR型の病害抵抗性遺伝子ホモログを4つ同定し、それぞれに対応するDNAマーカーを開発した。以上のDNAマーカーから一部を用いて連鎖解析を行った結果、HLA1はSSRマーカーPT30138aとCAPSマーカーC-NbRGH1の間に位置し、それぞれと13.3 cM、16.0 cMで連鎖することを明らかにした。
N. amplexicaulisを母本にしてN. tabacumと交雑すると、致死性雑種だけではなく、生存雑種が高頻度で出現する現象について以下の点を明らかにした。(1)逆交雑においても致死性雑種だけではなく、生存雑種が出現したことから、この現象の原因が核ゲノムにあることが示唆された(2)前年度に、N. tabacumとの交雑で致死性雑種のみが出現するN. gosseiを用いてN. amplexicaulisと交雑し、F1雑種を3系統(27個体)得ている。これらのF1をN. tabacumと交雑した結果、生存雑種が出現した。しかし、その出現頻度は低く、交雑組合せによっては生存雑種が認められないこともあり、F2集団を育成して遺伝解析を行うことは困難であると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、HLA1遺伝子座の連鎖解析において、当初予定していたRAPD、AFLP、SSRマーカーだけではなく、病害抵抗性遺伝子を基にしてDNAマーカーを開発し連鎖解析を行った。その結果、HLA1遺伝子座を2マーカー間の29.3 cMの領域に位置付けることができた。これらの成果は、日本育種学会第127回講演会において発表した。一方、特定のタバコ種間交雑組合せにおいて認められる正常雑種高頻度出現現象については、正逆交雑の結果から原因が核ゲノムにあることを示唆し、(N. amplexicaulis × N. gossei) × N. tabacumの三系交雑においても認められることを明らかにした。以上のように、本年度の研究はほぼ当初の計画通りに進行しており、おおむね順調に進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

本年度の研究によりHLA1遺伝子座との連鎖が認められたCAPSマーカーC-NbRGH1はN. benthamianaのゲノム情報を基にして開発したマーカーである。今後はゲノム情報をさらに活用してDNAマーカーを開発し、F2植物の個体数も増やすことで、詳細な連鎖解析を行う。また、N. tabacumのQ染色体上の雑種致死原因遺伝子を解析するために、N. tabacum突然変異体の探索を引き続き行う予定である。

Causes of Carryover

平成26年度に、タバコの雑種致死原因遺伝子HLA1の連鎖解析を予定通り行い、連鎖地図上に位置付けたが、さらに詳細な連鎖解析を行うために調査する必要のあるいくつかのDNAマーカーが残っているため、未使用額が発生した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

未調査のDNAマーカーを用いた連鎖解析を次年度に行うこととし、そのために必要な試薬等の消耗品費に充てることにしたい。また、成果を学会等で発表するための経費に充てることとしたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Nicotiana debneyiがもつ雑種致死原因遺伝子HLA1の連鎖解析2015

    • Author(s)
      喜多村直人・森川利信・簗瀬雅則・尾形善之・小田雅行・手塚孝弘
    • Organizer
      日本育種学会第127回講演会
    • Place of Presentation
      玉川大学(東京)
    • Year and Date
      2015-03-21 – 2015-03-22

URL: 

Published: 2016-06-01  

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