2014 Fiscal Year Annual Research Report
グルクロン酸抱合体の高感度検出のための蛍光誘導体化の検討
Project/Area Number |
25870670
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中前 琢磨 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20453409)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | グルクロン酸抱合体 / 蛍光誘導体化 / HPLC分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は前年度検討したグルクロン酸抱合体の蛍光誘導体化反応を用い、HPLC-蛍光検出を行うための検討を行った。 Ethyl glucuronide、Oxazepam glucuronide、Propofol glucuronideに関して水への添加サンプルを調製し検討を行った。サンプルに対してDMEQ-hydrazide及びDMT-MMをメタノール溶液として添加し45℃にて30分反応した。窒素気流化にて蒸発乾固したのちに水に溶解後、有機溶媒を用いた溶媒抽出により夾雑物質を取り除き、HPLC-蛍光検出を行った。HPLC-蛍光分析の条件はODSカラム(4.6 mm×150 mm, 5μm)を用いた水:アセトニトリル系による分析を用い、励起波長を365 nm、検出波長を440 nmに設定した。 HPLC-蛍光分析においてグルクロン酸抱合体の蛍光誘導体化物の検出が可能であった。また、エタノールを服用した症例より得られた法医検体に対して適用したところ、尿においてEthyl glucuronideの検出が可能であった。一方で全血や溶血が高度である血清では夾雑ピークが多く、ピークの有無の確認が困難であったことから、HPLC条件及び誘導体化反応後の精製の改善が必要である。 今後、他のグルクロン酸抱合体や尿、血清、全血以外の検体に関しても同様の誘導体化及び分析法を適用することにより、少ないサンプルにおいても薬毒物の服用の有無の確認を目的とした分析が可能になると考えている。
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