2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢者のロコモティブシンドローム予防を目的とした運動(ロコトレ)の効果検証
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25870680
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
新井 智之 埼玉医科大学, 保健医療学部, 講師 (70583061)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ロコモティブシンドローム / ロコモーショントレーニング / 高齢者 / 運動器 / 無作為化比較対照試験 |
Research Abstract |
本研究の目的はロコモーショントレーニングの効果を無作為化比較対照試験により検討することである。平成25年度は対象者の募集する自治体の協力もあり、当初100名程度の対象者を予定していたが、300名の対象者で研究を行うこととなった。まず60歳から79歳までの高齢者1200名の方に研究の説明文書を郵送し、公募した。応募のあった304名を対象とし、ロコトレ群200名、コントロール群100名に無作為に割りつけた。 初期評価はアンケートにて年齢、性別、身長、体重、要介護度、運動器の既往、歯の健康状態、栄養状態、運動習慣、WOMAC、ロコチェック、ロコモ25、MNA、転倒・骨折の既往、Euro-QOLを調査した。運動機能の測定は片足立ち時間、FRT、最大歩行時間、快適歩行時間、等尺性膝伸展筋力、足趾把持力、立ち上がりテスト、5回立ち上がり、筋肉量、2ステップテストを測定した。 ロコトレ群にはロコトレとしてスクワット、かかと上げ、片脚立ちのトレーニングとウォーキングの方法を伝え、今後6ヶ月間運動を継続するよう指導した。またトレーニングノートも配布し、6ヶ月間記載するよう伝えた。コントロール群については今までと変わらない生活を送るよう指導した。 初期評価時点での両群間における年齢、性別、運動機能に有意差はなかった。 現在、平成26年4月の時点で300名の初期評価を終了した段階である。今後平成26年6月に3ヶ月後評価、9月に6ヶ月後評価を初期評価と同様の項目で行い、研究を終了する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は中高年者304人に対し、運動機能とアンケート調査を実施した。現在介入期間中であり、次回の3ヶ月調査の準備中である。 研究を開始するにあたり、対象数の増加を検討し、共同研究者や自治体との打ち合わせに時間を要した。さらに測定項目の変更、介入期間の変更、研究協力者との日程調整とに時間を要したため介入開始時期が2ヶ月程度遅れる結果となり、3ヶ月後評価が25年度に終了していない現状にある。しかし本研究の対象者はロコトレ群200人、コントロール群104人の304人と増えており、次回の3ヶ月後評価、6ヶ月後評価の予定が決定しており、研究期間内に終了する予定であるため概ね順調に進行している。 またデータ整理や解析については、当初の計画より進んでおり、初期評価におけるデータ整理は終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は介入3ヶ月後評価を6月に、6ヶ月後評価を9月に予定しており、初期評価と同様の運動機能測定とアンケート調査を行う。物品、研究協力者などの準備はすでに整っており、予定通りに研究を進めていく。 3ヶ月後評価終了後には、初期評価での結果と比較し、ロコモーショントレーニングの短期効果の検討を行う予定である。さらに6ヶ月後評価の終了後には、初期評価、3ヶ月後評価と比較し、長期効果の検証を行う予定である。 また初期評価、3ヶ月後、6ヶ月後の結果を元に、平成26年度は、学会発表、論文作成を鋭意行っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度には初期評価と3ヶ月評価時に使用する予定として人件費・謝金を計上していたが、研究開始が遅れ、初期評価のみしか終了していないのが現状である。そのため人件費・謝金を平成26年度に繰り越すことになった。 平成26年度は6月と9月に調査を予定しており、その際に前年度繰越分を含めて、研究協力者への人件費・謝金を使用する予定である。また研究調査に必要な消耗品を購入する予定である。 さらに成果発表のための旅費、論文投稿費や英文校閲費として研究費を使用する予定である。
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Research Products
(3 results)