2014 Fiscal Year Research-status Report
幼年期の子どもがもつ科学的思考の萌芽とそれに呼応した支援に関する実践的研究
Project/Area Number |
25870693
|
Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
大貫 麻美 帝京平成大学, 現代ライフ学部, 准教授 (40531166)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 科学的思考の萌芽 / 科学教育プログラム / 科学リテラシー / 科学教育 / 幼児教育 / 理科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.継続調査の実施:平成25年度より研究協力を依頼している東京都内の公立保育園において、複数の保育活動場面についての記録調査を行った。また、保育実践者への聞き取り調査を行った。 2.調査事例の分析:平成25年度に確立した分析手法である「活動マップ法」を用いて、公立保育園における保育活動時に、乳幼児の行動や発話に見られる科学的思考の萌芽を分析した。 3.幼児教育における自然科学領域に関する比較調査:日米の幼児教育における自然科学領域に関する扱い方の比較調査を行い、そこから、日本の独自性を明らかにする比較調査を行った。 4.研究成果発表:2及び3についての研究成果をまとめ、以下の形で発表した。口頭発表2件(大貫麻美:活動マップ法による生命科学に関する幼児の科学的思考の分析,日本保育学会第67回大会発表要旨集, p.44,2014.,大貫麻美:幼年期の子どもがもつ科学的思考の萌芽に関する事例研究~事例:保育園における「光とかげ」に関する活動を通して~,課題研究「これからの理科カリキュラム開発の視点」(企画:内ノ倉真吾),日本理科教育学会第64回全国大会論文集,p.86,2014),単著論文1件(大貫麻美:幼年期の子どもに見られる科学的思考の萌芽に関する基礎的研究(2)~事例「亀の食性」と「生命尊重」について,帝京平成大学紀要,第26巻,第2号,213-218,2015).,その他1件(大貫麻美:幼児に見られる科学的思考の萌芽とそれをはぐくむ支援の在り方,理科の教育,2015年4月号(通巻753号),241-244,2015).
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力者の都合等により、調査施設・活動内容等が当初予定と異なる形になったが、複数の調査対象において記録調査を実施している。平成26年度内に、調査事例に基づく分析に着手し、科学的思考の萌芽が幼年期の子どもの行動や発話に見られることを複数の事例研究で報告した。 「光とかげ」のプログラムを基にした分析についての経年比較調査は、平成27年5月の日本保育学会全国大会にて報告予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は経年調査の総括的分析を行う。研究協力者の都合等により、調査対象施設等が当初予定と異なる形になったが、複数の機関で保育活動場面を撮影記録しており、それらから、子どもの科学的思考の萌芽の分析を進めているところにある。 研究成果については、平成27年度内に日本保育学会、日本理科教育学会にて口頭発表するとともに、最終的な研究成果を文書としてまとめる予定である。
|
Causes of Carryover |
平成26年度中に行った研究成果をまとめた発表を5月の日本保育学会で行う予定であり、そのための出張費用を予定している。 また、本科研の最終年度である平成27年度中に、研究成果をまとめた最終報告書の作成を予定している。その際に必要となると考えられる出張費、研究協力者への謝金、及び印刷費用等を鑑み、次年度使用額としている。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
5月に行われる日本保育学会全国大会等への出張費として使用する予定である。また、研究成果をまとめた最終報告書の作成に関係して必要となる出張費、研究協力者への謝金、及び印刷費用等への使用を計画している。
|