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2013 Fiscal Year Research-status Report

民主化と宗教の関係に関する考察:1970年代ポーランドを事例として

Research Project

Project/Area Number 25870724
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionKokugakuin University

Principal Investigator

加藤 久子  國學院大學, その他部局等, 研究員 (10646285)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords民主化 / 民主主義 / 宗教 / カトリック教会 / 東欧 / ポーランド / 現代史
Research Abstract

本研究は、ポーランドを事例とし、「民主化の第三の波」と呼ばれる南欧・南米・東欧の体制移行と宗教(特にカトリック教会)の関係を明らかにすることを目的としている。本年は、1. 20世紀欧州における宗教状況の分析枠組みに関する文献研究、2. 1970年代ポーランドの地域社会とカトリック教会に関する事例研究、3. 教皇ヨハネ・パウロ2世の即位に関する事例研究、を中心に調査を進めた。
1. について、政教関係史、公共宗教論、市民宗教論などに関する文献を読み進めながら、本研究が対象とする1970年代から現在に至るまでのポーランド史を考える上で有用な分析枠組みについて検討した。
2. について、電子アーカイブの雑誌を利用しながら、1970年代のクラクフ市における言論空間について分析を行った。また、2~3月にかけて3週間の現地調査を行い、国立公文書館の現代史資料館およびクラクフ分館、クラクフ大司教区資料館において、1970年代半ばから後半にかけての政教関係に関する一次資料を収集した。ワルシャワ大学図書館、マウォポルスカ県立図書館では、1970年代の新聞、雑誌記事を閲覧したほか、ポーランドにおける現代史研究の研究動向について論文を入手した。
3. について、現地調査の実施時期が遅れた分、2年目(平成26年度)に行う予定であったポーランド人教皇ヨハネ・パウロ2世の1979年の祖国巡礼に関する資料の収集と読解を予定を前倒して行った。また、教皇ベネディクト16世の退位と、新教皇フランシスコの即位という想定外の出来事が発生したことから、アウトリーチ活動として、背景・経緯の分析や政治的意義に関する解説を複数個所で行った。現代における教皇の即位とその政治的意義について整理したことは、1970年代のヨハネ・パウロ2世の教皇への即位について考察する上で、通時的・共時的な比較を可能にする意義深い作業となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

11月に予定していた現地調査が、調査先の都合で2~3月にずれ込んだため、事例研究の進行と成果の発表は計画より遅れている。
ただし、翌年に予定していた資料読解と文献研究を先取りして進めているため、3年間の研究計画全体から見れば大きな遅れは生じていないと考える。

Strategy for Future Research Activity

本年の現地調査の遅れと、2年目の研究計画を前倒ししての実施により、タイムテーブルは少々変更する必要がある。ただし、論文の執筆順序を入れ替える程度で対応可能であり、本質的な研究計画の変更は生じないものと考える。
ウクライナ情勢にかんがみ、現地では、タタール人(ムスリム)に関する研究がにわかに脚光を浴びている。本研究の最終目的が非ヨーロッパ地域(イスラム教、ヒンドゥ教地域)における政治・社会変動を射程に入れている関係上、本研究課題を推進する上で、これらの研究を一定程度参照すべきと考えている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

現地調査の実施が年度末となったため、出張旅費の一部(現地通貨での立て替え払い分)の確定が次年度に繰り越された。
また、現地文書館で、これまで1枚6円相当で資料を複写する必要があったため、8万円相当の複写費を予算に計上していたが、デジタルカメラでの資料撮影が許可されたため、その分未使用額が生じた。
現地通貨での立て替え払い分については、4月中に金額が確定次第、清算された。
複写費相当分については、主に翌年度分の書籍購入費とあわせ、現地語資料、また調査地での英文資料の購入費にあてる予定である。その他、研究成果報告、出版等の打合せに係る旅費として使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014 Other

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] 教皇フランシスコは改革者か2014

    • Author(s)
      加藤久子
    • Journal Title

      宗教と現代がわかる本2014

      Volume: - Pages: 112-115

  • [Presentation] <アウシュヴィッツ>とともに暮らすということ―負の文化遺産と地元住民

    • Author(s)
      加藤久子
    • Organizer
      慶応義塾大学人類学研究会(三田哲学会共催)
    • Place of Presentation
      慶應義塾大学
    • Invited

URL: 

Published: 2015-05-28  

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