2016 Fiscal Year Annual Research Report
Gender Reconfiguration of Post-Mao Rural China: Through Emigration and Immobility of Women and Men
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25870815
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
大橋 史恵 武蔵大学, 社会学部, 准教授 (10570971)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 出移民 / 不動性 / ジェンダー / 中国 / 農村 / 都市 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中国内陸部農村の女性における「移動すること」(出移民)と「移動しないこと」(不動性)の社会経済的意味をジェンダーの視点から再検討することを目指した。当初、平成27年度までの3年間の研究プロジェクトであったが、平成27年9月から産前産後休暇および育児休業を取得したため、平成28年度までの期間延長を得て研究を実施した。 最終年度となった平成28年度はこれまでのフィールドワークで収集したデータの分析および資料調査を中心に研究に取り組んだ。本研究の聞き取り調査は山西省太原市近郊の農村でおこなっていたため、現地のジェンダー関係に影響をおよぼすローカルな人口動態や産業構造の変化、中国全体の社会経済状況やジェンダーに関わる法や社会政策のありかた、またこの地域で女性や男性が「移動する」ことを選んだ場合の主な目的地である西安市や北京市の状況について論文や統計資料を読み込み、インタビューにおける語りの文脈を理解することに努めた。 平成28年度は育児休暇を経て研究活動に復帰した。育児中であるという制約から現地フィールドワークの実施は見込めないため、現地協力者に依頼してのアンケート調査を計画していた。しかし協力者と綿密に打ち合わせをすることなく調査をおこなうことは望ましくないと考え、この計画は変更した。上記のように既に収集したデータや資料調査を中心におこなったのは、このような事情からである。 平成28年度の研究成果は年度内には発表できていないが、平成29年度に国際学会(Berkshire conference on the History of Women, Genders and Sexualities)において発表する予定である。
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