2014 Fiscal Year Annual Research Report
TLR9シグナルの新規制御分子Sortilinの機能解析
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25870851
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
和田 俊樹(矢部俊樹) 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10451634)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | サイトカイン / 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
形質細胞様樹状細胞(pDC)は,エンドソームに局在するToll-like receptor(TLR)9で細菌やウイルス由来の非メチル化CpG-DNAをリガンドとして認識し,多量のI型インターフェロン(IFN)産生を行う免疫細胞である.pDCによるI型IFN産生機構は,ウイルス感染防御において重要な役割を果たす一方,その機構の詳細は未だ不明な点が多い.MHCクラスI分子をリガンドとする免疫グロブリン様受容体PIR-Bは,DCやマクロファージ,好中球のエフェクター機能を抑制する抑制型受容体である.我々は,PIR-B欠損マウスの脾臓pDCで,CpG-DNA刺激依存的なIFN-α産生の亢進を見いだし,DNAマイクロアレイ解析からPIR-B欠損pDCにて発現量が変動している約50種の遺伝子を同定した.本研究では,発現変動していた遺伝子の一つ,Sortilinの機能解析を通して,免疫細胞におけるサイトカイン産生機構の解明を目指した. 本年度は,前年度から引き続きSortilinの機能解析を行った. Sortilin及び各種サイトカインの組換蛋白質を用いたSPR解析による物理学的相互作用の解析を行った結果,NGF-βやIFN-γに加えて,IFN-αやIL-6,IL-10とSortilinの結合が観察された.次いで,SortilinとIFN-αを蛍光タンパク質との融合蛋白質として細胞内に発現させたところ,共局在することが観察された.そこで,pDCを用いてSortilinのsiRNAによるノックダウンを行いCpG-DNA刺激を行ったところ,IFN-αの転写レベルでの発現誘導には変化はなかった一方,IFN-αの分泌はSortilinノックダウン細胞において減少した.このことから,SortilinはpDCにおいてIFN-αの細胞外への輸送に重要な役割を担っていることが示唆された.
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] The iron chaperones PCBP1 and PCBP2 mediate the metallation of the dinuclear iron enzyme deoxyhypusine hydroxylase.2014
Author(s)
Avery G Frey, Anjali Nandal, Jong Hwan Park, Pamela M Smith, Toshiki Yabe, Moon-Suhn Ryu, Manik C Ghosh, Jaekwon Lee, Tracey A Rouault, Myung Hee Park, Caroline Philpott
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA
Volume: 111
Pages: 8031-8036
DOI
Peer Reviewed